No.59(7月17日)

暗戦デッドエンド(99年香港)

監:ジョニー・トゥ
脚:ヤウ・ナイホイ他
出:アンディ・ラウ/ラウ・チンワン

末期ガンで余命数週間と宣告された男が危険なゲーム、警察をも巻き込んでの完全犯罪に挑むというサスペンス・アクション。主人公のアンディ・ラウがかっこいい〜と思っていたら女装する場面では見事な胸の谷間を披露してくれるのね。思わず欲情してしまったではないか。

前半はアンディの行動、目的は謎ばかりなのに緊張感が漂っていて迫力満点。そして彼に挑戦状をたたきつけられた刑事のラウ・チンワンとの男のプライドをかけた丁々発止の壮絶な戦いが展開される。このゲジゲジまゆ毛のラウ・チンワンも男の中の男って感じで二人の激突からは炎がほとばしっているよう。

死に向かっているアンディの表情が切ない。ちょっとした触れ合いなのに彼が心を許してしまう女性ヨーヨー。数カットしか出番がないのに存在感抜群。はっきり言ってわたしの好みだわ〜。




レインディア・ゲーム(00年米)

監:ジョン・フランケンハイマー
脚:アーレン・クルーガー
出:ベン・アフレック/ゲーリー・シニーズ/シャーリーズ・セロン

ベン・アフレックってちょっとおちゃめだけどかっこいいよね。ゲイリー・シニーズってちょっときれてる人を演じたら最高。シャーリーズ・セロンってばヌードの大サービスまでしてくれてメチャうれしいやんけ〜。そしてカジノの襲撃場面なんて迫力あって興奮しちゃうよ。

刑務所を出たばかりのルーディの前に、ム所仲間ニックの文通相手だったアシュリーという女性が現れる。ニックが死んでしまったために、ルーディはニックになりすまして彼女と良い思いをしてしまうのね。そんな美味しい思いをしてただですむはずがないのだよ、ルーディ君。ということで彼女の兄と仲間が出てきてカジノ強盗を無理やり手伝わされる事態になってしまうのだ。けどみんな強面なのに強盗初心者なのが笑ってしまう。

話しが進むに連れてだましだまされ、誰が本当の黒幕なのか、ってなるんだけど、つじつまが合っているようでないようなので、意外なラストも「お〜、そうだったのか〜!」ってしっくりこないんだよね。




ミッション・インポッシブル2(00年米)

監:ジョン・ウー
脚:ロバート・タウン
出:トム・クルーズ/サンディ・ニュートン/ダグレイ・スコット

オープニングのロッククライミングのシーンで観客のつかみはOKって感じ。だってホントにトム・クルーズ本人がやっているんだよ。ここでスタントを使っていたら印象は随分と違うものになっていたはず。あとで読んだんだけど、監督の反対を押し切って、自分でやる〜!って駄々をこねたんだって。えらいぞ、トム!

前作はスパイ大作戦の流れをくんでチームの物語だったけど、今回は最初から最後まで完ぺきなまでにトム・クルーズ=イーサン・ハントの物語。その分頑張っているし、ムチャクチャかっこいいんで文句はありゃしないぜ。

冒頭で興奮させておいて中盤はおとなしめ。恋に悩むハントが観られるのだ。

で、後半はアクションバリバリ。監督のジョン・ウーの色もほどよく出ていて素晴らしい。なんて思っている暇はなくて、怒濤のアクションの連続に体は突っ張り、口はアングリ、アドレナリン全開で心臓バクバク。バイクでのチェイスなんて気がついたら画面と一緒に体を左右に振ってしまっていたよ。このバイクでのアクションもトム本人がやっている(ように見える)ので大迫力、そして説得力抜群。その他モロモロカット割りやアングルでごまかさずにきっちり見せてくれるのはさすが。そういえば前作ではクライマックスのアクションがCG合成だったのでしらけたけど、今回はそんなこと心配無用のウー印。アクション俳優とは言ってもスタントマンと合成でごまかしているのが多い中、トムはあっぱれあっぱれ。

そしてウー監督といえば、もちろん白い鳩。やっぱり出てきた。その時思わず笑ってしまったよ。もうひとつ忘れちゃいけないのがスローモーションの使い方が抜群にうまいの。アクションがバレエのように優雅に見えることさえあるもんね。

ということで、お勧め。大画面の劇場に足を運ぶべし、と断言してしまうぞ。
あっ、書くのを忘れていた。ヒロインのサンディ・ニュートンの美しさも見どころのひとつだよ。




ザ・ハリケーン(99年米)

監:ノーマン・ジェイソン
脚:アーミン・バーンスタイン
出:デンゼル・ワシントン/ビセラス・レオン・シャノン/ジョン・ハンナ

デンゼル・ワシントンの熱演が素晴らしい〜。ボブ・ディランの歌が素晴らしい〜。もうこの二つだけで大感動してしまうのだ。ディランの歌が流行ったころはただ“良い曲”としてしか認識してなかったけど、こんな背景、そしてその後の物語があったのだね。

無実の罪により20年以上も投獄されたボクシングのミドル級チャンピオン、ルビー・ハリケーン・カーターの奇跡の物語。彼の自叙伝を“偶然”手にしたことによって人生が変わった少年との心の絆、友情も美しく、人生ほんとに不思議だな〜って実感。

1年もかけて20代のボクサーの体を作ったデンゼルのファイトシーンがかっこいいのよ。その頃のふてぶてしく、荒々しい顔つきが、投獄によって、年を取って、内面的な成長によって変わっていく様が感動的。憎しみにより暴力的な人生に終始するかと思われたのに、愛が溢れているのね。そのような心理に至るには相当な苦しみ、葛藤があったであろうに、そこが描かれていなかったのがちょっと残念。

もう一つ残念なのは、人種差別主義に凝り固まっている刑事一人を悪者にしているところ。これだけの免罪事件だもの。それはちょっとはしょりすぎ。

と、文句はあれど、冒頭に書いたように好きだわ、この映画。




ビッグ・ダディ(99米)

監:デニス・デューガン
脚・出:アダム・サンドラー
出:ジョーイ・ローレン・アダムズ

アダム・サンドラー主演のコメディー、ということでけっこう期待していたのだけれどな。どうしたアダム〜、クスリッとも笑えないじゃないか〜!

ダメ男のアダムが4歳のガキの里親となって四苦八苦するお話。子供を山車にして笑わせようってんだけれど、おねしょしたり駄々をこねたり、なんて子供なら当たり前じゃん。それに輪をかけておバカでハチャメチャで破壊的なサンドラー君、ということかと思っていたのにな〜。本当は頭が良いのだけれど、ぐうたらでいいかげんなだけ、というキャラなのでお行儀良すぎてしらけてしまったよ。

しかし凄いよ。いくら主演とは言え、彼が映っていないシーンを探すのが難しいくらいに出ずっぱり。ということで彼の熱烈なファンにはたまらん映画であろう。




人狼(00年日)

監:沖浦啓之
脚:押井守

アニメ界では有名な押井守が原作、脚本のものなので期待度高し。「パトレイバー」の1作目はムチャクチャ面白くて大好きだからね。

第二次世界大戦が終ってから10数年後の日本が舞台。とは言っても別の世界、パラレルワールドでのお話。そこでは戦後に力をつけて過激になったテロリストを鎮圧するためにロボットのような甲冑を身に付けた特殊警察が配備されている。けど違うのはそこだけで街並みは昭和30年代そのまま。バラックが建ち並び、路面電車が走っていたりと、わたしも幼少の頃見たような風景が細かいところまで実に見事に再現されている。実写ではお金がかかりすぎて絶対に無理であろう。

そこで激しいアクションが展開され、徹底的にエンターテイメント、を期待していたのにな〜。すんげえ地味、なのよ。特殊警察の落ちこぼれとテロリストの少女の恋物語なんだけど、地味なら地味で心理状態をもっと掘り下げて落ち込むような物語でも良かったのかしらね。




グラディエーター(00年米)

監:リドリー・スコット
脚:デビット・フランゾーニ/ジョン・ローガン
出:ラッセル・クロウ/ホアキン・フェニックス/コニー・ニールセン

まず目を引かれるのは西暦180年の大ローマ帝国を再現した映像。おそらくはCGをかなり使ってはいるのであろうけれど、その大群衆や円形闘技場の巨大さと美しさには圧倒されっぱなし。冒頭の人馬入り乱れての大合戦シーンも迫力満点。

英雄的将軍のマキシマスが皇帝の世継ぎ争いに巻き込まれた結果、妻子を虐殺され、自らも奴隷として売られてしまう。なんとか生き延びてコロシアムで民衆を楽しませるためだけに殺し合いをする剣闘士となった彼は復讐を誓う。というストーリーなので当然、甲冑をつけての戦いがあるのだけれども、これが重量感満点で大迫力なの。「インサイダー」では物静かな紳士を演じていたラッセル・クロウが闘志むき出しでいながらも、見せ物として殺し合わなければならない男の悲しさがにじみ出ていて、素敵なのよ。

それに対する野心家の王子のホアキン・フェニックスは憎らしいけれども石像のような美しさが完ぺきって感じでゾクゾクしてしまう。

アクションだけではなく男の忠誠心、友情、信頼、そして陰謀、裏切り、愛憎渦巻く人間ドラマもスリリングで見どころ満載。それに歴史物にありがちなストーリーの複雑さってのがなくて、勧善懲悪で分かりやすいってのもポイント高し。




クロスファイアー(00年日)

監・脚:金子修介
脚:山田耕大
出:矢田亜希子/桃井かおり/永島俊行

あの素晴らしく面白い宮部みゆき原作の同名小説が果たしてどうなっていることやら、という興味もあったのね。というのは、そのまま映像化するのは日本映画の予算と技術では無理であろう、なんて思っていたから。

ところが金子修介監督、やってくれたね。原作の骨格を残しつつも、かなり大胆にストーリーが変えられており、2時間という枠の中でサスペンスあり、アクションあり、ロマンスありでとっても楽しめるものにでき上がっていた。これなら原作が大好きという人も納得するのではないかしら。

念じただけであらゆるものを発火させることの出来る能力を持った女性、青木淳子が悪の組織と戦うことになってしまうお話で、人体発火のVFXもハリウッドに負けず劣らずの出来栄えだし、豪華一点主義の大爆発シーンも本物の建造物を使ったのではと思えるくらいによく出来ていたのは平成ガメラで鍛えられたからかしら。これで俳優達の演技がもう少し良かったならみんなにお勧めしちゃうのだけれど。




ナインスゲート(99年スペイン・仏)

監・脚:ロマン・ポランスキー
出:ジョニー・デップ/レナ・オリン

本の探偵コルソの元にバルカンというコレクターからある書物の調査の依頼を受ける。本の題名は「ナインスゲート」というものでこの世に3冊しか現存しないもの。で、バルカンはその内の一冊を手に入れたのだけれど、残りの2冊と共に真贋を鑑定してくれという依頼なのね。どうやらこの書物には悪の国の扉を開ける方法が書いてあるらしい。で、調査を続けるうちに奇怪な出来事が起こりはじめる。

オカルトホラーとは言っても直接的な描写は全くなく、謎の美女の出現と共に映画の方も最後の最後まで謎、だらけなのよ。美しくかっこ良く、しぶいわ〜とコルソ役のジョニー・デップに見とれているのはいいのだけれども、何を求めているのか、謎の向こうにはなにがあるのか、ラストシーンになってもわたしのいささか錆びついた頭にはクエスチョンマークが点滅しっぱなし。向こうのホラー物ってキリスト教のことを知らなきゃ、お話にならないってのがあるけれど、これもそうなのかしら。とは言っても全編に緊張感が漂っていて見ごたえはあった。

が、しかし、でもね、クライマックスとなる最後の10分間がわたしにはギャグに見えてしまって思わず笑ってしまったのよ。いくらなんでもそりゃないんじゃない、すべてぶち壊し〜、って感じ。

けど謎の美女役のエマニュエル・セイナーの妖しい魅力にはノックアウトされてしまったわ。と思ったら監督の妻、なんだって。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
next page 2000 contents