No.62(9月18日)


ワンダー・ボーイズ(00年米)

監:カーティス・ハンソン
脚:スティーブン・クローブス
出:マイケル・ダグラス/トビー・マグワイア/ロバート・ダウニー・Jr.

大学の教授兼作家のグラディは1作目で大ベストセラーを放つ。んだけれども2作目はすでに7年目になっても完成しない。と言っても書いてないわけではなく短編のつもりで書き始めた小説が2600ページになっても終りが見えないという、ドツボ状態。おまけに愛人と教え子には引っかき回され、編集者は催促にやってくる、という最悪の3日間を過ごすことになる。

このヨレヨレ状態のグラディを演じるマイケル・ダグラスが絶妙なる演技でそこはかとない可笑しさ、哀しさを醸し出して、さすがって感じ。スーツ姿の彼も素敵だけれど、ちょっと壊れかけていたり、泥にまみれていたりするほうが似合っている。「フォーリング・ダウン」のキレた彼のかっこよさを見よ。

んで彼を3日間混乱に陥れた最大の原因が教え子のジェームズで、作家としての才能はありそうなんだけど、かなりの変人。演じているのはトビー・マグワイアで孤独で純粋で複雑なキャラクターを演じていてその存在感が素晴らしい。

この二人の妙な間が掛け合い漫才のようを見ているようで最高に可笑しいの。これに編集者のロバート・ダウニー・Jr.、愛人のF・マクドーマンドが絡んで可笑しさ倍増。

人生の不安、苦悩、トラブルを絶妙なるユーモアで綴って、派手な物語ではないけど見ごたえ十分。人生なんとかなるさっていう前向きのメッセージが素直に信じられるラストもいいね。




U-571(00年米)

監・脚:ジョナサン・モストウ
出:マシュー・マコナヘイ/ハーヴェイ・カイテル/デビット・キース

作戦の手違いからドイツの潜水艦Uボートに取り残されてしまったアメリカ海軍の兵士達の生きるか死ぬかの極限状況を描いた映画。ドイツ軍からはもちろん逃げなきゃならないし、無線連絡ができないのでヘタをすれば自軍からも攻撃されてしまうのよ。

おまけにみんなドイツ語なんて分からないから潜水艦の機械類の指示ラベルなんかはチンプンカンプンで運転もままならず。なんて言っているうちに、ドイツ軍に見つかってしまう。これ、マジで怖いっす。海上からは爆弾がバカスカ降ってきて、潜水艦内はどこもかしこも水が溢れてきてしまうの。あんな狭いところで音と衝撃波のダブルパンチで死への恐怖に打ち勝って任務を続行、なんて自分には絶対にできない芸当。一難去ってまた一難、なんてものではすまなくて10難位いっぺんにやって来るのよ〜。

アクション映画として面白いだけではなく、ダメ艦長であったマシュー・マコナヘイの修羅場を通しての成長物語でもあるのね。そして彼を叱責、教育する古参兵のハーヴェイ・カイテルも渋くてかっこいい。もちろん、彼らと一緒に戦う兵士達の活躍も涙もの。と、ハラハラドキドキしているとあっという間にラストに突入。こんなに2時間が短く感じられた映画も久しぶり。




エイリアン・アドベンチャー

新宿高島屋に3D映画館IMAXシアターがある。何となくあの体感経験が好きで新作が出るとつい観に行ってしまう。で、本日の観賞はエイリアン・アドベンチャーという完全3DCGの映画。

地球を侵略しに来たはずのエイリアン達が遊園地で遊び疲れておとなしく帰ってしまうというストーリーはなんのこっちゃという感じで無視していいけど、その映像は素晴らしい〜の一言。あの超大画面に映し出されるスピード感と迫力は一回体験したらやみつき間違いなし。

エイリアンが遊んだものが北極探検、子供部屋探検、水中探検の3種類のジェットコースターで、その目まぐるしさと落下する感覚はリアルそのもの。これで座席も動いたらきっと悲鳴をあげていたかもね。でも一つぐらいはおとなしめの違う乗り物を体験したかった。なぜって上映が終ったら乗物酔で気持ち悪くなってしまったんですもの。

今度IMAXシアターへ行くときは乗物酔止めを忘れないようにしなくては...。




ボーイズ・ドント・クライ(99年米)

監・脚:キンバリー・ピアース
出:ヒラリー・スワンク/クロエ・セネビー

身体は女性でも中身は完ぺきな男という、ブランドンの物語。彼が自分の生まれ故郷を捨てて男として生きることを選んだ街での友情、恋の顛末。性同一性障害という題材を扱っていながらキワモノ的な映画にならずに、むしろ前半は閉鎖的な街にたむろする若者たちのイラダチなどを丁寧にリアルに描いているのが良いね。そしてブランドンはラナと出会い、恋に落ちる。

二人のラブストーリーがいいのよ。恋をしたブランドンのちょっとしたしぐさがほほ笑ましく、ラナの寂しげでいながら情熱的な瞳が印象的。戸惑いながらも彼を人間として愛した幸せがこちらまで伝わってくるの。そしてこの映画が傑作になったのは、ブランドン役のヒラリー・スワンクの見事な男っぷり。誰からも愛される茶目っ気のある表情、華奢な肉体で可愛い少年を演じていて不自然さが全然ないのね。

数々の映画賞を受賞したというのも納得の面白さ。




ホワイトアウト(00年日)

監:若松節朗
脚:真保裕一
出:織田裕二/松嶋菜々子/佐藤浩市

観終って長い映画だったな〜、3時間くらいかしら、と思って時計を見ると、なんと2時間10分であった。とは言ってもまったくもってつまらかったかということではないのね。のんびり安心して観られるアクション映画というのが適当かしら。

舞台は吹雪で孤立した巨大ダムで、凶悪なテロリスト軍団に一人で立ち向かうヒーローは平凡な単なるダムの職員(これが織田裕二ね)。と傑作になりそうな要素がいっぱいあるのに、迫力がイマイチ足りないのは何故? 演技がイマイチ、銃の扱いが雑、テンポが悪い等、小さな不満要素が集まってしまって、結果的にはおしりが痛くなってしまった、ということかしら。

始めて機関銃をさわった女性が始めて打って、始めて人を殺す、という衝撃的なシーンがあるのよ。けど、なんなのよ〜。水鉄砲を打ったわけじゃないんだから、直立したままでおまけに銃口が微動だにしないなんてあるわけないじゃない。反動で後ろにひっくり返るくらいのことしなさいよ。失笑もできやしないじゃないの。

けど厳寒の冬山の中を歩き回った織田裕二はエライ。ご苦労様ということでもちろんファンは必見だよね。でも3回は凍死しているはず。スタローンも冬山をTシャツで駆け回っていたからまあ、いいか。




シャンハイ・ヌーン(00年米)

監:トム・ダイ
脚:アルフレッド・ガフ/マイルズ・ミラー
出:ジャッキー・チェン/オーウェン・ウィルソン/ルーシー・リュー

ハリウッドではジャッキーを使いこなすことは無理なのであろうか。今回は西部劇仕立てで、紫禁城のお姫さまがさらわれ、それを救出しにアメリカへ渡ってきたジャッキーが白人青年とコンビを組んで大活躍する...。って、オイオイそれじゃあ、前回のラッシュアワーと基本的なストーリーは同じやんけ〜。ジャッキーのアクションも相変わらず凄いんだけれども、なんか縮小再生産って感じで迫力不足。おまけに今回の相手役はなんとなく頼りないしなぁ。まあジャッキーの引き立て役ということでは妥当なのかもしれないけど。

1人で主役をはって香港時代並に派手なアクションとコメディーでビシッと決める。っていうのをわたしは観たいのよ。今晩は「プロジェクトA」のヴィデオでも見たい気分。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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