No.69(2月19日)
今回はイラストを描いている時間がなかったのだ。


ギャラクシー・クエスト(99年米)

監:ディーン・バリソット
脚:デイビット・ハワード/ロバート・ゴードン
出:ティム・アレン/シガニー・ウィーバー/アラン・リックマン

もう、こんなに楽しくって、いっぱい笑えて、おまけに感動の涙まで味わえるんだもの。なんて贅沢なSF+おバカ+パロディーな映画なのかしら。

20年前に放映されたのにいまだに熱烈なファン(クエステリアンと呼ばれる)を持つSF連続TV物語「ギャラクシー・クエスト」。でもそれに出ていた役者達は今では、それ関連のイベントに呼ばれるくらいしか仕事のない日々。そんな彼らの前に現れた宇宙人(なんと本物!)が助けを求めている。そして彼らはあのTV番組をドキュメンタリーと勘違いしていた。宇宙の平和はしがない役者達の手にゆだねられてしまったのだ。ってこの宇宙人達、番組と同じ宇宙船をディテールまで忠実に作って宇宙空間に浮かばせてしまったのだからすごい。

この設定からして笑えるのに、徹底してB級映画っぽく作ってあるのがまたまた笑えるのよ。あのILMがチープさを醸し出すのに苦労したというのがおかしい。

信じることの大切さ、そしてそれに応えようとする一途さ、一所懸命さが涙を誘うのね。頑張ればなんとかなっていくのよ、っていうポジティブな気持ちが大切。バカにされているクエステリアンのオタク少年が大活躍しちゃうのもうれしい。

「スタートレック」のファンでなくても、またSF映画が好きでなくても大爆笑、大感動必至だから見逃すと一生悔いが残るかもよ。「ネヴァー・ギブアップ、ネヴァー・サレンダー」、映画を観た人はこれが合言葉。




星願 あなたにもういちど(99年香港)

監:ジングル・マ
脚:ロー・チャーリン/ヤン・シンリン
出:リッチー・レン/セシリア・チャン

バリバリのメルヘンでストーリー的にもなんら目新しいことは一つもなし。なのだけれども、涙腺がメロメロでゆるみっぱなし。あたしゃあ、この手の物語にはめっぽう弱いのよ。

天涯孤独で目と口が不自由な病院暮らしの青年と見習い看護婦との恋。その恋が「ゴースト・ニューヨークの幻」のような展開になっていくんだけれども、わたしはこちらの方が好き。あれは観ていて感動の押しつけがましさをひじょうに感じたのね。ここで泣かなきゃ人間じゃないよ、みたいな。

ヒロインのセシリア・チャンの自然体の演技がとっても良いのよ。それにからむ人たち、横恋慕する男、2シーンしか出てこない勘違い看護婦でさえもとっても純真でいい人ばかりなのがこのストーリーにはぴったり。ソーダ売りのおじさんも泣かせてくれる。病院の設定などかなり大ざっぱなところがあるけれども、細かいところにはこだわらないのがこの映画を楽しむコツかも。

ラストでセシリアが大泣きするシーンで、男の顔にカメラが切り替わってしったのが残念。彼女の顔をずっとずっと見ていたかったよ。アヒル声で太り気味、なのが私の好みなのでね。




僕たちのアナ・バナナ(00年米)

監・出:エドワード・ノートン
脚:スチュアート・ブラムバーグ
出:ベン・スティーラー/ジェナ・エルフマン

あの、エドワード・ノートンがどんな映画を撮るかと思っていたら、とってもかわいらしく笑えるラブコメになっていてびっくり。なんかイメージ的にバリバリの文芸作品、しかも自分が苦悩して七転八倒してしまいそうだもんね。

まあ、でもたしかに苦悩しちゃうのよ。最初のショットが酒に飲まれて涙でグショグショになったヒジョーに情けない顔のアップ、なのがいきなりで笑えてしまう。おまけに恋の悩み、もっと悪いことに彼は聖職者なの。

カトリックの神父ノートンとベン・スティーラー演じるユダヤ教のラビとは幼なじみで今でも大親友。そこへやはり幼なじみのアナが現れて恋の三角関係になって、さあ、大変。宗教問題もサラっと描かれていて大上段に構えてないで、笑いのネタになっている。

出番は控えめで勘違い男のおマヌケさを演じていながらも、なんか可愛らしく思えてきてしまうノートンってやっぱり良い役者だね。観客がほとんどで女性で占められていたというのも納得。




アンブレイカブル(00年米)

監・脚:マイケル・ナイト・シャラマン
出:ブルース・ウィリス/サミュエル・L・ジャクソン

時には禅問答を思わせる場面もあったりして、むちゃくちゃ静かな映画なのね。流れもゆったりしているし。とは言っても決して退屈なわけではなくて列車の大事故からただ一人の生存者となったデヴィットの謎が段々と解き明かされる様はスリリング。それに夫婦のきずな、親子の情愛などが絡まって見ごたえ十分。特に夫と妻の微妙な再生の物語はあまりにも切なくて泣けてきちゃうよ。

サスペンスやSFっぽい設定を借りているからこそ、自分の居場所探し、メッセージが明確にこちらに届いてくるのね。それに今回もあの冷気を感じられるような画面作りが素晴らしい効果を出している。

とラストの直前までは思っていたんだけれどな〜。アメコミ大好きな人なら大納得で拍手喝采、なのだろうけど、う〜ん、わたしとしては肩透かしを食らってしまった感じが残るのよね。

でもなぜかもう一回観てもいいかな、なんて思わせる不思議な魅力があるのが困ってしまう。




流星(99年香港)

監:ジェイコブ・チャン
脚:マシュー・タン
出:レスリー・チャン/ティ・ロン/エリクソン・イップ

見事にレスリー・チャンのための映画、という感じ。バリバリの証券マンから無精ヒゲでヨレヨレのさえないおやじを演じ、主題歌まで披露して大活躍。

レスリー扮するエリート証券アナリストは、ほれぼれするくらいに仕事に燃えていて、絶好調。のはずだったんだけど一瞬で奈落の底へまっしぐら。まるで明日の我が身を見るようで怖いわ。
その時に見つけた捨て子と一緒に貧乏長屋で暮らすことになるのよ。この界隈の人たちは貧しいけれどもみんな善人ばかり。未亡人に恋する警官もいかつい顔の割にはいいヤツなんだもの。貧乏ではあるけれどもこれは居心地の良い世界だよね。でも4才に成長した可愛い子供の面倒まで見なけりゃならないから、ほんとうはお父さんは大変なのよ。

そんなぬるま湯の世界がいつまでも続くかと思っていたけれど、役人がでしゃばってきて危機になるのね。正式な養子縁組みではないので子供を施設へ入れるというのよ。この役人が絵に描いたような四角四面な典型的なお役人って感じで、今どきこんな描き方しないでよ〜と見ていて恥ずかしかったりして。

ホロっとしてしまうシーンもあるんだけれども、意外なことが起こらず予定調和的なストーリー運びなのがちょっと物足りないかな。




愛のコリーダ(75年日本)

監・脚:大島渚
出:藤竜也/松田英子/殿山泰司

大島渚監督の24年前の作品のリバイバル、というより復活作である「愛のコリーダ」。男のイチモツを切り取って持っていたという阿部定事件を描いたものね。公開当時は画面すべてにボカシが入っており、なにが映っているかほとんど判別不可能だったらしい。ハワイまでノーカット版を観に行くというツアーまでがあったと記憶している。今回の公開はムチャクチャな修正はあまりなく、鑑賞のさまたげになるほどではなかったのがうれしい。

あんなにも一途に一途に愛されて愛されてってなったなら、わたしだったら多分、引いてしまうよ。それをこの主人公の吉蔵は定の愛をすべて受け止めて、それだけでなく自分の肉体がどうなってもいいというくらいに限りなく相手のことを思い、優しくなっていくのよ。それが性愛をしつこいくらいに描くことで見事に表現されているのね。もちろんかなりいやらしい場面続出で、思わず股間が熱くなってしまうんだけど、観終った後は素晴らしい純愛物語だな〜という感想を抱いてしまう。

しかし日本で本当の完全無修正版を観られる日が来るのはまた24年待たなければならないのかしら。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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