No.71(4月2日)


小説家を見つけたら(00年アメリカ)

監:ガス・ヴァン・サント
脚:マイク・リッチ
出:ショーン・コネリー/ボブ・ブラウン/F・マーリー・エイブラハム

人生ってホンットに不思議なもので、あの時あの人と逢っていなかったら今の自分、仕事はずいぶんと違ったものになっていたであろうっていうのが必ずあるよね。

ニューヨークのブロンクスに住むバスケと物を書くのが好きな16歳のジャマールは、正に今後の人生を決定づける運命の出会いをした。それは若いころに1つの大傑作小説を書いたきりで今は引退生活を送っている伝説の大作家フォレスターとの出会い。彼の教えを受けて才能が開いていくのだけれど、ジャマールに偏見を持つ学校の先生によって危機的な立場に陥るのであった。

ジャマールを演じているボブ・ブラウンという少年が素晴らしい。知的な瞳が役にぴったり。その上運動神経もいいときたら、女生徒にもてるだろうな〜。アンナ・パキンとの淡い恋のお話が興味を引いたのにその後の話が全然なかったのは残念。うまくいったのかしら。

そして家に閉じこもりきりで仙人のような生活をしている作家役のコネリーは渋くていい味出してるね。彼とジャマールの信頼関係がうらやましい。やっぱり人間は出会い、友情、希望を持たなきゃ。年をとっていたとしてもね。

でも天才であるが故の生みの苦しみっていうのが感じられなかったのはちょっと物足りなかったかしら。



ザ・セル(00年アメリカ)

監:ターセム
脚:マーク・プロトセヴィッチ
出:ジェニファー・ロペス/ヴィンス・ボーン/ヴィンセント・ドノフリオ

映画としてはイマイチだった「アナコンダ」だけど、その中でひときわ輝いていたあのジェニファー・ロペスが主演。んで、今作も超美しく輝いていて、大感激。ブラッド&ワインの時の彼女も素敵だったな〜。(噂によると歌も歌っているらしい)

最近流行、でありながら面白いものが少ない連続猟奇殺人もの。とは言っても味付けが一味も二味も違って、こりゃ、傑作じゃん。

最先端の医療技術を使って患者の存在意識の中に入り込み、治療に役立てようとする実験をしているセラピストキャサリンがジェニファーの役ね。連続殺人犯が意識不明の状態で捕まったんだけど、まだ犠牲者が生きたまま、どこかに監禁されているのよ。それを知るためには彼の精神の中に入るっきゃないの。

この邪悪なる世界の描写が秀逸。グロテスクでありながら魅力的。暴力的でありながらも優雅さが感じられる夢幻の世界。自分に直結した鎖で自らを宙づりにしてオナニーするというかなりの変態な犯人のアタマの中だもん。そりゃ、一筋縄ではいかんよね。でも犯人との対決の結末はあまりにも悲しい。

わたしもジェニファーのアタマの中に招待して欲しいゾ。そしてナデナデして〜。



ハイ・フィデリティ(00年アメリカ)

監:スティーブン・フリアーズ
脚:D・V・デヴィンセンティス/スティーブ・ピンク
出:ジョン・キューザック/イーベン・ヤイレ

シカゴの片隅にある、中古レコード専門店「チャンピオンシップレコード」のオーナーのロブは完全なるオタク。店員もオタク丸出しで、スティーヴィー・ワンダーを買いに来た客扱いのひどさは筆舌に尽くしがたいほど...笑える。高円寺や下北沢辺りにいかにもありそうで、私なんかは前を通るだけで息苦しくなって、速足で通り過ぎてしまうよ。

んで、その店長が同棲相手に逃げられてしまい、「あ〜、なんで僕はいつもこうなんだ。そうだ昔の女に僕をふったワケを聞こう」って、アンタそういうところが良くないんじゃない?でも、昔の女が色あせて見えたり、アンタが私をふったんじゃない!って逆襲されたりがおかしい。

けどこの男、もてないかというとそうではなくて、けっこうな遊び人だったりするところがちょっと憎い。惚れた女性に自分の好み曲のカセットテープを作ってあげるのなんかは学生のころはよくやったよね。ってアンタ30過ぎてやるなよ、このオタク野郎。

同棲相手の女性がこれまたいい女でね〜。彼女にふられりゃ、落ち込むのも無理はないね。今まで他の作品で観たことないのだけれど、これから注目。

と、とっても面白かったんだけど、残念なのは劇中のほとんどの曲を知らなかったこと。へヴィメタだったらもっと笑えたのに。



スナッチ(00年アメリカ)

監・脚:ガイ・リッチー
出:ブラッド・ピット/ベニチオ・デル・トロ/ヴィニー・ジョーンズ

もう、なんてったってブラッド・ピットが最高にイカれていて笑える。かっこいい役よりもちょっとアタマのネジが緩んでいるような時の方が似合っている気がするよ。おまけに今回は汗臭さそう。と言ってもスポーツマンのそれではなく、どっちかというと浮浪者が隣にいるような臭気がプンプンと。

つーても彼が主役ではなくて、ワンサカ出てくる奇人、変人、クセ者の内の一人。人物もいっぱい出てくるし、物語も複雑に入り組んでいて、もうしっちゃかめっちゃか。でも難解ではなくて、目まぐるしく、にぎやかに躁状態で突っ走るんで、楽しい楽しい、って思っているうちに1時間42分があっという間。なんか3時間分の映画を観た気分になるくらいの充実度。

強奪されたどでかいダイヤをめぐって、裏ボクシングのプロモーターと相棒、KGBくずれの武器商人、オマヌケなチンピラコンビ、食い意地のはった犬等等等が入り乱れて大騒ぎ。この犬も傑作で、そんなもん食うなよ〜って、感じ。なんか撮影中も役者の革ジャンに食いついて大変だったらしい。

つーこって、ちょっとでも目を離すと置いていかれちゃうので注意ね。



小さな目撃者(99年オランダ・アメリカ)

監・脚:ディック・マース
出:ウィリアム・ハート/ジェニファー・ティリー/フランチェスカ・ブラウン

事故で声を失った10才の少女が、両親についてやって来たアムステルダムの街で殺人事件を目撃。執拗に殺し屋から追われる羽目に陥る。というこれだけのストーリーで引っ張る、引っ張る。伏線なんて全くなし。ちょっとおマヌケな殺し屋と助けを呼べない少女との壮絶なる戦いの映画。

ホーム・アローンみたいに悪人が完全なるアホではないし、少女の逆襲もそれほど突飛ではないので、観ていてけっこう、ドキドキしちゃう。と思うと笑える場面もいっぱいあるし。中でもおかしいのがマンソンというロック歌手でマリリン・マンソンそっくりで殺し屋にいきなり、「×××」と罵倒されて殺されちゃうの。って他には誰も笑ってなかった気もするが...。

ラストのしつこいぐらいのカーチェイスも迫力満点。けど、ここで上映時間の帳じりを合わせているのねって思ってしまった。それでも1時間38分とコンパクトで気楽に観られてよろしいね。

それにしてもウィリアム・ハート。髪の毛もなくなり、急に老けちゃったのね〜。骸骨に髪の毛が数本ついているのかと勘違いしてしまったよ。



東京攻略(00年香港)

監:ジングル・マ
出:トニー・レオン/イーキン・チェン/ケリー・チャン

久々に香港映画を堪能したという満腹感でいっぱい。トニー・レオン、イーキン・チェン、ケリー・チャンらが東京中を所狭しと走り回る!

行方不明になった日本人婚約者を探しに東京へやって来たケリーに、おまけでくっついてきたイーキン。彼らの前に現れた中国人探偵のトニーが手助けをしていく。というストーリーなのだが話がどんどん膨らんで、というよりほとんどその場で考えた?って感じのストーリー展開に酔いしれることができればあなたも立派な香港映画フリーク。

もちろんギャグもアクション満載。トニーのアクションなんて滅多にお目にかかれないし。ボードで逃げるトニーをヤクザ達が自転車で追いかけるシーンは手に汗握ると同時に大爆笑。でも一番笑ったのはトニーの珍妙なる日本語かも。意味分かってしゃべっているのかいな、と聞いてみたくなるほどの棒読みには唖然。

香港俳優だけではなくて、日本人俳優もみんなリキ入りまくりで楽しい。阿部寛一人で重厚な演技を引き受けて妙に浮いているのが、笑っちゃいけないけど、これが笑えるのよ。

ラスト近くで突然出てくるセシリア・チャン。もっと見せ場を作ってよ〜と、ちょっと不満。

褒めてるのかけなしてるのか、よくわからない文章かしら? 結論としては、こんな映画、だ〜い好きなの。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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