No.78(8月27日)


反則王(00年韓国)

監・脚:キム・ジウン
出:ソン・ガンホ/チャン・ジニョン/パク・サンミョン

落ちこぼれ銀行員デホのダメさはそりゃもう大変。遅刻の連続、契約は1件も取れない。町を歩けばオヤジ狩りにあう始末。家に帰れば父親にバカにされ、っていいとこ全然ないじゃん。もちろん恋人もいないしね。

そんな彼がプロレスのジムへ通い、子供時代に憧れたウルトラタイガーマスクのような反則レスラーを目指すっていうのをギャグと哀愁で描き切る!イヤ、もう、ほんとに笑っちゃうのよ。上司にヘッドロックをかけられるとこなんか最高にオカシイ。「JSA」では緊迫した雰囲気を醸し出していたガンホだけど、こちらではコミカルな面が全快。

ギャグの後ろにある哀しさが垣間見えるのでクライマックスのリングでの壮絶な戦いも盛り上がってスクリーンに向かって応援してしまう。

ラストのずっこけもお見事。




シャドウ・オブ・ヴァンパイア(00年アメリカ)

監:E・エリアス・マーハイジ
脚:スティーブン・カッツ
出:ウィレム・デフォー/ジョン・マルコビッチ/ウド・キアー

「吸血鬼ノスフェラトウ」という映画がありまして、これは大昔のサイレント時代のもの。スチール写真しか見たことはないのだけれど、全てのヴァンパイア映画のお手本となっている傑作、らしい。

で、この「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」はそれの撮影風景を再現したもの。といってもただ普通に再現しただけじゃつまらない。吸血鬼を演じた「シュレック」という役者は実は本物のヴァンパイアだったという事実(?)にそっているのね。

まず、サイレント映画時代の撮影風景が面白い。厚塗りメイクに大仰な芝居、カラカラ手で回すカメラ。この時のカラーとモノクロの使い分けが素晴らしい。そして完全主義者のムルナウ監督が見つけてきたのがシュレックという不気味なヤツ。実際でも彼は撮影中はずっと吸血鬼のメイクで過ごしたらしいんだけど、それは自分が本物だということを隠すためだったのね。んで撮影中にスタッフがケガしたりすると我を忘れてむしゃぶりついちゃうのがおかしい。そんなこんなで撮影は大混乱。

シュレックを演じたウィレム・デフォーまで本当のヴァンパイアに見えてしまうほど、はまり役。繊細かつ大胆、でも年を取りすぎたヴァンパイアの悲哀もたっぷり。

大胆な仮説と事実を絶妙にブレンドしてあるので、本当にこの映画の通りだったと納得してしまったよ。

そういえば製作のニコラス・ケイジって「バンパイア・キッス」ではゴキブリをうまそうに喰ってたな〜。




電撃(00年米)

監:アンジェイ・バートコウィアク
出:スティーブン・セガール/アイザイア・ワシントン/DMX


セガールがいつものスーパーヒーローではなくて落ちこぼれの刑事ってのが新鮮。もちろん仕事ができなくて、ではなくて正義感が強すぎて暴走しちゃうからなんだけどね。

いきなり橋の上のド派手なアクションから始まって、スリリングなカーアクション、バイクチェイスありの出し惜しみなし。もちろんセーガルのマーシャルアーツも炸裂で大満足。

それに上司の命令とは言え感情コントロールセミナーに出るセガールが可愛いのよ。おまけに交通整理に格下げ。情けないセーガルっていうのも新鮮だったりして。そんな彼が警察内部の不正を知るや、大活躍。事件の重要なカギを握るDMXのアクションもかっこよい。このDMXって人は役者じゃなくて本業は歌手らしいけど引き締まった筋肉が素晴らしいわ〜。

本編でも満足したのにエンドクレジットで流れる「おまけ」が最高に傑作。笑いすぎて本編の印象が薄まってしまうほど。これだけでも必見かも。

と面白かったのだけれど、「ロミオ・マスト・ダイ」と似ているところがちょっと多すぎない?




チアーズ(00年米)

監:ペイトン・リード
脚:ジェシカ・ベンティンジャー
出:カースティン・ダンスト/エリーザ・デュシュク

オーバー気味の演技とダンストの四角い顔が大丈夫な人は楽しめると思うけど、残念ながらわたしは両方ともダメなのよ〜。特にダンストはホラー映画の方が似合ってるんじゃないのって感じ。

とは言え、チアリーダーの世界はとても面白い。応援の時に元気でニコニコしているだけかと思っていたら大違い。バク転、5mのジャンプなんて当たり前。それをミニスカートでやるもんだからオジサンとしてはウレシイ。サービスショットで更衣室まで映してくれたしね。

そんな世界でライバルとの対決、恋愛模様など定番の青春物語が展開していく。ラストのNG集も含めてなんかアメリカのTVドラマを観ているような気がして、映画としての充実感がなかったのよ。

クライマックスの競技会での演技をもっと観たかったな〜。ダンストのチームはもちろん、ライバルの黒人チームのかっこいいこと。これを両方フルで観せてくれたら大満足だったのに。

えっ、だったらチアリーダーのドキュメンタリーを見ればいいじゃないかって?う〜ん、そうかも知れない...。




ラマになった王様(00年アメリカ)

監:マーク・ディンダル
脚:デイビット・レイノルズ

ディズニー印のお子さま向けアニメとバカにしてはいけないのだ。ギャグとアクションが目一杯詰まった痛快アニメ。

主人公が、超わがままで意地悪な18才の王様クスコ。なにせ自分専用のプールを作るために、村をまるごと1個つぶしてしまう計画を立てているというデタラメさ。怒った家来が魔法で王様をラマに変えて、遠くへ捨てちゃったのよ。そこで出会ったのが心優しい農夫のパチャ。でもラマになっても性格は変わらないから二人が全くかみ合わないのが笑える。

で、この二人とそれを追う魔女とその家来の追いつ追われつの大バトルアクションの始まり。これがギャグの嵐、っていうかほとんどおバカなノリでうれしくなっちゃう。特に魔女の家来のオマヌケさは最高に可笑しい。なんにも考えずにひたすら笑っているというのは快感なのだ。最近のディズニーの立体的なアニメではなく、昔風の平面的な感じと過激な動きがぴったり。途中で登場人物が歌いださないのもいいね。

今回は日本語吹き替え版のみの上映だけれど、それは正解かも。字幕を読んでいたらギャグを見逃してしまいそうだもん。

映画館はガキ共、イヤ、お子さま達でうるさいかと思っていたら静かなもの。なにせ客は全部で10人くらいだったからね。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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