No.82(11月26日)


ロードキラー(01年アメリカ)

監:ジョン・ダール
脚:クレイ・ターバー/J・J・エイブラムズ
出:スティーブ・ザーン/ポール・ウォーカー/リリー・ソビエスキー

大学の夏休みにガールフレンドと一緒に故郷へ帰ろうとしているちょっとかっこいいけどウブな野郎。そのまま素直に二人で楽しくやっていればいいのに、途中で出来損ないでお調子者の兄貴を拾っちゃって彼のせいでトラブルに巻き込まれちゃうの。単なる悪ふざけで始めたことがトラック運転手を激怒させちゃう。そしてそのトラック野郎が執拗にどこまでもどこまでも三人を追いかけてくる...。

ってその後の展開はまんまスピルバーグの「激突」やんけ。だからといってこのパクリ(?)、リメイク(?)、つまらないかというとさにあらず。緊張感と不気味さが途切れることなく続いて面白いのよ。まあ途中余計な飾りがつきすぎ、というのはちょっと感じるけどね。でもわたしの好きなリリーちゃんが出ているからいいの。

あの「猿」もこれくらい大胆に「リ・イマジネーション」してくれればもっと楽しめたであろうな。




リベラ・メ(00年韓国)

監:ヤン・ユノ
脚:ヒョン・チョンヨル/ヨ・ジナ
出:チャ・ミンス/チャ・スンウォン/ユ・ジテ

ビルが丸ごと燃える中、決死の救助を続ける消防士達を映し出す出だしは好調。なのだけれど、進むにつれて所々ストーリーが破綻しているの。そしてラストはがっかり。犯人との対決がまるでターミネーター。ハリウッドで散々観せられて飽きてしまっているよ。そこだけちょっとしつこいし。

と、不満はあるけれどこの韓国映画は燃えてまっせ。ホントにアッチッチ〜。のたうち回るド迫力の炎がすさまじく、まるで生き物のように人間に襲いかかるのね。CGは使わず実際の建物に火を放ち爆発炎上(荒野の真ん中ではなく街中で!)、おまけに俳優達はほとんどスタントマンを使っていないというのだから、リアル感、緊張感もひとしお。口の中までカラカラになっちゃう。

主演のチェ・ミンスは渋い魅力、ユ・ジテはかっこいい、そして女性消防士が素敵なのよ〜。青い目もいいけけれど、やっぱり黒い目に黒い髪が好みだわ。




千と千尋の神隠し(01年日本)

監・脚:宮崎駿

それにしてもいったいどうやったらあのようなユニークなキャラクターを思いつくのであろうか。石炭を運ぶ「ススワタリ」、六本腕のボイラーマン「釜爺」、そしてメインキャラクターって言ってもいいくらい不思議な味のある「カオナシ」、etc. その想像力の十分の一でもわたしにあればなあ〜。

子供のための映画とは言っても説教臭いところがあまりなく、楽しさに徹底しているのがうれしい。ラストなんていきなりストンと終わってしまい変な余韻を残さないのも小気味よい。

千尋が働く油屋という狭い空間でアクション、ユーモアがはじけるのね。この風呂屋と周囲の町並み、子供には単に不思議な空間と映るのだろうけど、大人が見るとちょっと危なげな色街っぽいところがあって愉快。

で、カオナシなんだけど、あのしゃべりそうでしゃべらない「アッ、アッ」という声と態度は強烈な印象。なにかをしてあげたいって気になってしまうよ。まあ、でもそれにだまされてはろくな事にはならないのだけれどね。

そして千尋のあの両手を前に出して走る奇妙な姿、可愛らしくて好きだわ。




ソードフィッシュ(01年アメリカ)

監:ドミニク・セナ
脚:スキップ・ウッズ
出:ジョン・トラボルタ/ヒュー・ジャックマン/ハル・ベリー/ドン・チードル

どっひゃ〜、始まって数分後のとてつもない映像には腰を抜かさんばかりにびっくり。もう1回観せて〜、って叫んじゃったわい。いきなりドアップのトラボルタがなにやら映画のうんちくをたれている場面から始まるのね。しばらくしてカメラが引くと、もうそこにはとてつもない世界があるのよ。

それからはあれよあれよと言う間もないスピーディーな展開。だけではなくストーリーも意外や、意外。おまけにアクションも今まで見たこともないものすごさ。全てに度肝を抜かれて、観終わった後はヘトヘト。それでいて上映時間1時間40分という潔さ。興奮を寸断するような余計な場面が全然ないの。

徹底的な悪の魅力を見せつけるトラボルタ、否応なくトラブルに巻き込まれてしまったヒュー(Xメンの時はわからなかったけどいいオトコ)、そして謎の(とびっきりの)美女ハル、捜査官のドン。みんなはまり役って感じで完ぺき。わたしの好きなヴィニー・ジョーンズも出番は少ないながら強烈な印象を残していてうれしい。

でもたった一つだけ気に入らないのは「アレ」を途中で見せたこと。そのおかげでラストの意外性が薄れてしまったではないか。




オー・ブラザー(00年アメリカ)

監・脚:ジョエル・コーエン
脚:イーサン・コーエン
出:ジョージ・クルーニー/ジョン・タトゥーロ/ティム・ブレイク・ネルソン

のんびりとして美しい風景の中、エヴェレットと二人の仲間が野原の中を脱走している最初のショットが傑作。これから面白いことが起こりそうでワクワクしちゃう。

エヴェレット役のジョージ・クルーニーのちょっと勘違い気味の伊達男ぶりが楽しい。人になんと言われようとポマードのブランドに徹底的にこだわる姿は笑える。あの濃い顔立ちにぴったりだもん。他の二人もそれぞれ個性的で、逃亡中に3人で即席に作った「ずぶ濡れボーイズ」の歌のうまさにはびっくり。そしてホントに楽しそうに歌っていて気持ち良い。その彼らにKKK団が絡んだり、元妻が駄々をこねたりと盛りだくさん。

...なんだけどイマイチ笑いがはじけないのはナゼ? エピソードが多すぎたのかしら。個性的な人たちを揃えすぎたのかしら。そう、そう「偶然」が多すぎて白けてしまったっていうのも加えなくちゃ。




★リメンバー・ミー(00年韓国)

監:キム・ジョングォン
脚:チャン・ジン/ホ・イナ
出:キム・ハヌル/ユ・ジテ/ハ・ジウォン

20年の時を越えて無線で交信する若い二人の想いを描いたファンタジー。設定的には「オーロラの彼方へ」を思い出してしまうけど、しっとり落ち着いた雰囲気の中、二人の思いや周囲の事件を丁寧に描いているのが良いね。

こういう映画の場合、主人公二人がいかに魅力的かっていうのが大事。20年前の時代を生きるキムの清楚さがまぶしい。今どきの中学生でもここまで純情じゃないよ。恋した男への恋心を20年後のユへ相談するんだけど、このユも現代っ子の割りにはおとなしい。でも彼のはにかんだような表情、笑顔が素晴らしくて韓国で人気者というのもうなずけるわ。ユの恋人との関係も効果的。

そしてラスト。まさかああなるとは...。時の流れは残酷、それとも癒してくれるもの?




キャッツ&ドッグス(01年アメリカ)

監:ローレンス・グーターマン
脚:ジョン・レクア/グレン・フィカーラ
出:ジェフ・ゴールドブラム/エリザベス・パーキンス

世界の覇権を巡って猫と犬は人間の知らないところで熾烈な戦いをしているという物語で、これは童心に帰って楽しまなきゃ損。そうすれば犬・猫はしゃべるし、コンピューターの操作もお手の物、おまけにジャッキー顔負けのアクションは盛りだくさんで、ホントにそうかもって思えてワクワクしちゃう。ロシアの殺し屋猫と犬との居間でのバトルなんて大爆笑。これが全て実写でやっちゃうからびっくり。とは言ってもCGやマペットはけっこうバレバレなのはご愛嬌だけど。

猫が世界征服をもくろむ悪者で、犬がそれを阻止し人間を守る、という設定も性格からするとうなずける。その分、犬の方が可愛らしく描かれているので猫派はちょっと悔しい思いもするかも。でもあの意地悪そうな顔もまた魅力的でもあるんだよね。

それにしてもエリザベス・パーキンスはどうしちゃったの。えらく顔が変わったし精彩に欠けていた。年を取ってしまったってことなのかしら。




テルミン(93年アメリカ)

監・脚:スティーブ・M・マーティン
出:レオン・テルミン/クララ・ロックモア

1920年に発明された初めての電子楽器テルミンとその発明者レオン・テルミン博士の数奇な運命の驚異のドキュメント。

わたしはこの楽器の存在を知らなかったのだけれど、音はあちこちで聞いていたのね。昔のSF映画やホラーでのあのヒヨヨヨヨ〜ンっていう音、ビーチボーイズの演奏にも使われていた。

でもちゃんと演奏しようと思うとムチャクチャ難しくて現在7名しか演奏者はいないとのこと。実際に楽器に触れるのではなく演者の微妙な動きによって音が出るのだもの。

で、博士が幸福の絶頂の時のフィルムが映されるの。愛する美しいテルミン奏者クララと一緒。そのお互いを見つめる視線は優しくてこちらまで温かい気分になる。

しかしある事情で二人は離れ離れ。博士は一時は死亡説まで出たほどの驚きの事実があったのね。そして二人の時空を超えた再開に感動。

奇跡の音色と驚異の運命。ほんっとに人生って不思議。わたしも死ぬときには人生に満足して死にたいわ。

ロビーにテルミンが展示してあって定価が9万円。ほ、欲しい〜。日本でのテルミン奏者の第一人者になろうかしら。音感が皆無の私にはやはり無理、だね。




トレーニングデイ(01年アメリカ)

監:アントワン・フクア
脚:デイヴィット・エアー
出:デンゼル・ワシントン/イーサン・ホーク

善意の人の役がほとんどであるデンゼル・ワシントンの凄みが感じられる悪役ぶりに戦慄。ベテランの麻薬取り締まり捜査官アロンゾはロサンゼルス市警の伝説的な人物。初めて街に出る新人刑事ジェイクに犯罪捜査の最前線を見せる。でもこの犯罪都市で英雄になるためにはきれい事ばかりは言ってられないのだ。

正義感に燃えるジェイクを演じるイーサン・ホークとデンゼルの迫真の絡み合いとドキュメンタリー・タッチの映像がリアルな恐怖を感じさせる。次に何が起こるか予測不可能。後半、そんな偶然で話を進めんなよな〜というツッコミを入れたくなる展開もあるけれど。

ラストで果たしてジェイクは正義を貫くことが出来たのであろうか?ん〜、そこのところが描かれていないので気になるな〜。ストーリー、演技、カメラ、全てにおいてテンションの高いアクションサスペンス。と、とっても面白かったのにたったの2週間興業とは残念。




痩身男女(01年香港)

監:ジョニー・トー/ワイ・カーファイ
出:アンディ・ラウ/サミー・チェン

東京国際映画祭にて鑑賞。

日本を舞台に超おデブの男女が繰り広げる汗と涙と愛の物語。ミニは恋人に逢えない寂しさから食べに食べ、ぶくぶくに太ってしまう。いくらなんでも159cmで150kgは凄すぎ。類は友を呼ぶ?ということで知りあったビギーも同様の体形。んでビギーの協力の下ミニはダイエットに励む。果たしてダイエットが成功して恋人と逢えるのか!? 

彼女の恋人、ミニとビギーの出逢い、周囲の人々、そしてダイエットとすべてが抱腹絶倒。悪意の人がいないのでホンワカ気分で心地よい。

主演二人の特殊メイクが凄い。わざわざハリウッドから呼んだメイクアップアーチストが手がけたというだけあって、太ったお顔が全く別人のよう。ただし身体まで予算が回らなかったのかしら。特に手の出来が悪いのが残念。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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