No.100(12月16日)


トリック―劇場版―(02年日本)

監:堤幸彦
脚:藤田光治
出:仲間由紀恵/安倍寛/生野勝久/山下真司/竹中直人

テレビシリーズを1回も見たことがなかったけれども、冒頭で人物の背景などがちゃんと分かって安心して観られた。

伝説で滅亡の日が迫っている村に「神」と称する詐欺師達が集まり、神合戦をするところに女性天才奇術師と天才物理学者の凸凹コンビが乱入し、さあどうなる、というお話し。とはいっても、緊張感とかは全然なくてかなりゆるい展開でユーモアもそこそこ。なので満足度もそこそこ。テレビシリーズを好きな人ならもっと楽しめたかも知れないけど、ストーリー的にもスケール的にもわざわざ映画館で観るほどではなかったな〜、というのが正直なところだっぺ。




ジョンQ(02年アメリカ)

監:ニック・カサヴェテス
脚:ジェームズ・キアーンズ
出:デンゼル・ワシントン/ロバート・デュヴァル/ジェームズ・ウッズ/アン・ヘッシュ

愛する一人息子は「心臓移植しか助かる道はない」と宣告される。高額な医療費、矛盾した社会制度に怒りを募らせた父親ジョンは思い余り病院占拠という最後の手段に訴える。

わが子の命を救うために、持たざるものに何が出来るのか。対する警察の、病院側の対応、マスコミの報道合戦などに緊張感が高まる。子供を救うために命を懸ける父親のデンゼル・ワシントンの迫真の演技はさすがで、ホントにこの人が出ると映画が締まる感じ。その他の豪華出演人もストーリーに惚れて安い出演料で参加したということが納得できる面白さ。

というシリアスな展開ながらさすがハリウッド映画。ラストでいかにもな奇跡が次々と起こるのは興ざめ。それに冒頭3分間でラストの展開がなんとなく分かってしまうのもなんだかな〜って感じ。

愛する者の命を救うために他人の死を待つっていうのはつらいな〜。臓器のクローン技術が確率されればそれも解消されるのかしら。




ショウタイム(02年アメリカ)

監:トム・デイ
脚:キース・シャロン/アルフレッド・ガフ/マイルズ・ミラー
出:ロバート・デ・ニーロ/エディー・マーフィー/レネ・ルッソ

ロス市警の堅物刑事ミッチとお調子者のパトロール警官トレイがTVの「ショウタイム」のために無理やりコンビを組まされ、捜査を実況中継されることになる。っつうことで笑えるのがTV界の面々。カメラ写りを良くするためそして視聴率のためならなんでもOK。警察署の模様替え、ミッチへの犬のプレゼント、おまけに刑事らしく見えるようにと演技指導までしちゃうのだもの。やらせが悪い、なんて言っても視聴者にばれなきゃ関係なし。

と、その割には肝心の凸凹コンビの笑いがこじんまりしているのは残念。アクションもバリバリな割にはドキドキ感が足りない感じ。でも新型特殊マシンガンは迫力たっぷり。こんな武器がホントに市中に出回ったら恐ろしいわ。




バースデイガール(02年アメリカ)

監:ジェズ・バターワース
脚:トム・バターワース
出:ニコール・キッドマン/ベン・チャップリン/ヴァンサン・カッセル/マチュー・カソビッツ

ブルネットの髪、きつめの化粧で空港にたたずむあまり美人とは言えないロシア女性はなんとニコール・キッドマン。いや〜女性って化けるのうまいのね。で、なんで空港に一人でいるかというとインターネットの花嫁募集でイギリスに着いたばかりだから。彼女を迎えたのが勤続10年の真面目一本やりの銀行員ジョン。

その花嫁ナディアは英語を話せずジョンは「返品」しようとするがベッドに入ると彼女の虜になってしまう。平穏で愛のある生活が続くと思われたが彼女のいとことその友人という男達が現れたことから暗転していく。

ストーリーに新鮮味はないけど、オタク系の青年と妖艶な悪女の出会いとすれ違いが面白い。現代のモテナイ男にはインターネットは福音となるか、はたまた犯罪への第一歩となるか、その違いはほんのわずか。自分にもいつ現実となるかと思うとけっこう怖い。

ヴァンサン・カッセル、マチュー・カソビッツ、ニコールの三人の見事なロシア人演技に感心。でもニコールが出演していなかったらほとんど話題になりそうもない「B級」のノリ。そこがまた良かったりするんだけど。




セレンディピティー(01年アメリカ)

監:ピーター・チェルソム
脚:マーク・クライン
出:ジョン・キューザック/ケイト・ベッキンセイル/ユージン・レヴィ

ラブコメ大好きおじさんとしては大満足なのであった。でも普通に考えたら絶対にあり得ない偶然を軸にお話が進んでいくのでそれに怒っちゃう人もいるかもね。

デパートで偶然同じ手袋を手に取ったジョナサンとサラは一瞬で魅かれあう。二人の出会いが必然だったら再開できるはずだというサラの言葉で、あまりにもささいな手掛かりでさえ運命に預けて別れてしまう。それから数年後、その出会いを引きずったままの二人は本気でお互いを探し始めるのであった。

この二人の周りをも引っかき回しての探索のドタバタぶりがほほ笑ましい。困った時の友人の助けはホントにうれしいものだ。二人がそんなに若くなくギャグがえげつなくなっていないのも感じが良い。「え〜、そんなぁ」と思うような展開も無理なく納得させられホンワカした良い気分。




ザ・リング(02年アメリカ)

監:ゴア・ヴァービンスキー
脚:アーレン・クルーガー
出:ナオミ・ワッツ/マーティン・ヘンダーソン/ブライアン・コックス

日本版も小説も読んだことがないという珍しい(?)私なのでまっさらな気持ちで観られたのが良かったのかも。友人によると日本版と同じやんけ〜、イヤあっちの方が怖かった、ということでだめだったそうであるが。

アメリカのホラーといえば悪魔、ヴァンパイアなど実態を持つものだけど、これは「怨念」。いや〜、見事に日本的だわね。それにその怨念は人を選ばず、まさに無差別に広まっていくから余計に怖い。霊感少年の扱いはちょっと中途半端って感じはしたけど。

もちろんヴィジュアル的なショック映像もいっぱいで、特にほんの一瞬しか映らない死体の造形はさすが。と思ったらあのリック・ベイカーが担当ということで納得。さすがハリウッド、1秒にも満たない映像にお金を注ぎ込んでるね。

でもやはり日本版を観なければなるまいな。

観ている間中「ヒッ」とか「キャッ」という効果音がずっと聞こえているので変だなと思っていたら後ろの女性が発している声だったので笑ってしまった。




フレイルティー/妄執(01年アメリカ)

監・出:ビル・パクストン
脚:ブレント・ヘンリー
出:マシュー・マコノヒー/パワーズ・ブース/マット・オリアリー

出演作は多いんだけれどもなぜか影が薄いビル・パクストンが初監督し出演もした血の出ない、そしてとんでもなく恐ろしい狂気と邪悪のホラー映画。

ゴッド・ハンドという謎の文字を現場に残す殺人鬼が、全米を震撼させていた。事件を追うFBI捜査官ドイルの前に一人の男が現れ、「殺人鬼の正体は自分の弟」と言い自殺してしまった弟の墓に案内するという。その墓場に向かう途中、男は自らの家族にまつわる恐ろしい物語を語りだすのだった。

子供時代の異常な家庭の話がホントに怖いのよ。「神から悪魔を滅ぼせ」と命令を受けた父親がそれを実行してしまうのだもの。この父親をビルが演じていて、実直な男が人間の形をした悪魔を真面目に斧で殺していく狂信的な様子を実に見事に演じている。そして息子をマシュー・マコノヒーが演じているんだけど、これがまたちょっとアッチの世界へいっちゃっている感じで超アブナイ雰囲気。

この2人の素晴らしい演技のおかげで心の闇、狂気とは何か、なんて真剣に考えさせられてしまう。そして驚愕のラスト。心理的にガツンと来る。直接的な残虐描写がないのでホラーが苦手な人にもお勧めできるというのもポイント高し。

でも残念なのは銀座シネパトスでの単館ロードショーということ。単館でもいいからもうちょっとメジャーな劇場でやって欲しかったわよ。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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