No.87(3月11日)


モンスターズ・インク(01年アメリカ)

監:ピート・ドクター/リー・アンクリッチ/デイヴィット・シルヴァーン
脚:アンドリュー・スタントン/ダニエル・ガーソン
声:ジョン・グッドマン/ビリー・クリスタル

CGアニメはどんどん進化しているのを実感。特にサリーの毛並みの見事さはホレボレしちゃう。そのリンスをしたばかりのような毛が風にフサフサとなびく様は本物以上に本物って感じ。それに驚き、笑い、涙等の表情の多彩さ、これまた素晴らしい。もっさり系の優しさがにじみ出ているジョン・グッドマンの声もぴったり。他のモンスター達の姿・形がユニークで楽しくてビジュアル的には大満足。

のだけれども、ストーリーがあまりにも単純すぎちゃうのよね。ギャグにもキレがなくて爆笑まで至らないのは寂しい。既におなじみとなったラストのNG集もヌルイ。というより早くもマンネリでこれならいらないな〜。ピクサーとディズニーの前3作は大人が見ても十二分に面白かったのにこれは完全に子供とCGオタクのための映画。ドリームワークスの「シュレック」の面白さには到底かなわないわ〜。




ロード・オブ・ザ・リング(01年アメリカ)

監・脚:ピーター・ジャクソン
脚:フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエンズ
出:イライジャ・ウッド/イアン・マッケラン/ヴィゴ・モーテンセン/イアン・ホルム

もう〜、ムチャクチャおもろいやんけ〜!原作を読んだことのないわたしでも全く問題なしであった。冒険、戦い、友情、笑い、スリル、怪物等々が全部揃ったファンタジー物で大満足のあっという間の3時間。文庫本では3冊分のものをよくもこれだけ分かりやすくまとめたものだと感心。それでいてダイジェストという感じがしないのね。

偶然「悪の指輪」を手にした「小さき者たち族」のフロドとその仲間達の大冒険を描いたもので、もちろんVFXの大サービスなんだけれど、とっても効果的に使われていてハラハラドキドキ。これは迫力の生身のアクションシーンとの絡みがあるからこそなんだよね。全てCGで済ませちゃおうという姑息さがないのがいい。ニュージーランドの壮大な自然も物語にリアリズムとリリシズムを与えていてとっても素敵。

イアン・マッケランの迫真の演技にはびっくり。強力な魔法を持つ賢者の役にぴったり。彼の「後悔して悩むより今何をなすべきか、これからどうするかを考えろ」というセリフにはウンウンとうなずいてしまった。そして彼とクリストファー・リーとのジジイ達の対決は大活劇になっていて楽しい。

もちろん他の登場人物も皆素晴らしい。中でもかっこいいのがアラゴルンで長髪と無精ヒゲで剣をブンブン振り回すそのお姿にはうっとり。それと対照的なのが優雅な身のこなしで美形のレゴラス。女性だったら目移りして大変かも。そしてイライジャ・ウッドのあの超ツルツルのお肌には感心。まるでCGみたい。

闇の世界の描き方も強烈。ブラック・ライダーの執拗な追跡に恐怖し、土から生まれるウルク・ハイのおぞましさには鳥肌が立つほど。そして「悪の指輪」の誘惑に負けそうになる者たちの描写が恐ろしくも哀しい。

既に後の2作は完成しているらしく1年ごとに上映なんだけど、もう待ってられない!次作はもっとアクションシーンが増えるそうで楽しみ。この3部作を観るまでは死ねないね。




ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(01年アメリカ)

監・脚・出:ジョン・キャメロン・ミッチェル
出:ミリアム・ショア/マイケル・ピット

素晴らしくケバい女性ロックンローラーのヘドウィグが主人公。彫りの深い顔にコテコテの化粧と派手なカツラと衣装がベストマッチング。オープニングで激しく歌うそのパフォーマンスに感激。なんだけど、売れてないもんだからステージはファミレスなの。そのギャップに大笑い。日本のボーカリストにはあの感情表現は出来ないな〜、なんて感心しながら、おとなしく席に座ってなんかいないで体全体でリズムを取りたくなってしまった。

そんでもってヘドウィグは性転換に失敗して股間に1インチのペニスが残ってしまっているの。その体のせいで愛した少年には捨てられ、おまけに彼女の曲を盗んで今や大スター。怒りと痛み、愛を求めてシャウトする姿は胸にズンとくる。そして売れないバンドのツアーっていうのは悲惨なもの。空中分解寸前。

ロックをうるさいと感じる人には向かないかもしれないけど、ストーリーがいいので是非ご覧になってみて。(平日の昼間だというのにほとんど満員にはびっくり)

挿入されたアニメとともに、失われた「愛のカタワレ」を探し求める歌が印象的。他の曲も素晴らしいのでもちろんCDを買ってしまったよ。




カタクリ家の幸福(01年日本)

監:三池崇史
脚:山岸きくみ
出:沢田研二/松坂慶子/忌野清志郎/丹波哲郎

15、6年ぶりに沢田研二を観たのであるが、う〜ん、ずいぶんとオッサンになってしまったのね。それに体形もかなり太めに...。タイガース、ピッグ、ソロの初期にはテレビに向かって「ジュリ〜!」と叫んでいたほど好きだったのにな〜。ガックリ。

そして清志郎ってお化粧してないとけっこう地味な顔なのね。RCのころはよくライブに行って「キヨシロ〜!」と叫んでいたのよ。今でも歌っているときは好きだけどね。

というわけでわたしの二大アイドル夢の共演のミュージカルホラーコメディー、なのである。なのであるが、時々クスリとは笑えるんだけど、もっと破壊的で楽しいギャグの連続を期待していたので物足りなかったわ。でも所々挿入される人形アニメは不気味で可愛い。そして丹波哲郎の強力なジジイパワーには脱帽。




キリング・ミー・ソフトリー(01年アメリカ)

監:陳凱歌
脚:カラ・リンドストロム
出:ジョゼフ・ファインズ/ヘザー・グラハム/ナターシャ・マケルホーン

バービー人形のような完ぺきなボディーのヘザー・グラハムと妖しげな雰囲気のジョセフ・ファインズのラブ・サスペンス。二人の濃厚なセックス描写はかなり際どいと同時に映像も美しくて、さすが陳凱歌監督。って感じなんだけど、サスペンス部分がちょっとぬるいのが残念。

街角で偶然出会ったアリスとアダムは一瞬のうちに激しい恋に陥るのよ。このアダムって男は登山家で有名なんだけど、昔恋人を登山中に失っているのね。アリスは彼を愛しながらもある疑問が胸に浮かんでくるのを抑えることが出来なくなって、いろいろ調べ始める。のだけれども犯人が簡単に分かりすぎるし、TVの2時間サスペンスドラマなノリなのよ。

なので一番の見どころはグラハムの見事なおっぱいとファインズの素晴らしい筋肉。




マリー・アントワネットの首飾り(01年アメリカ)

監:チャールズ・シャイア
脚:ジョン・スウィート
出:ヒラリー・スワンク/ジョナサン・プライス/サイモン・ベイカー/クリストファー・ウォーケン

マリー・アントワネットが断頭台の露と消えたことは知っていたけど、こんな裏話があったとは。って知らなかったのはわたしだけ?

「ボーイズ・ドント・クライ」で素晴らしい演技を見せてくれたヒラリー・スワンクがこの作品でも輝いている。没落した貴族のただ一人の生き残りで、奪われた一族の屋敷を取り戻す為に超豪華な首飾り(時価192億円!)を利用して王妃を罠に陥れる策略を巡らせるジャンヌという役どころを熱演。彼女を取り巻く役者達も皆素晴らしく、衣装も豪華。

そして色と欲、金、裏切り、ロマンス、世紀のスキャンダルと道具は派手。なんだけど、映画全体としてみるとイマイチ面白くないのよね。演出が悪いのかしら。




ソウル(01年日本)

監:長澤雅彦
脚:長谷川康夫
出:長瀬智也/チェ・ミンス

オール韓国ロケで日本からの役者は長瀬が一人だけ。この人は歌手らしいのだがなかなかにかっこいいのだよ。直情型の日本人刑事を熱演。で彼を指導する羽目となってしまったソウル市警のエリート刑事を演じているチェ・ミンスが素晴らしいのね。実力派の国民的俳優ということなんだけど、彼のおかげでこの映画がより輝いて見えると行っても過言ではないかも。そして通訳役のキム・ジョンという女性がまた素晴らしい。美人というわけではないし、派手な出番があるわけではないのだけれど、そのさりげないたたずまいが印象的。

この3人を軸に韓国史上最大規模の犯罪を描いたもので、日本では不可能な街中でのカーアクションや銃撃戦は迫力満点。アメリカの刑事物ではよくあるバディものなんだけど、顔は同じでも生活習慣の違いがうまく表現されていて面白い。目上の人を敬う、礼儀を重んじるというのは今の日本には完全に欠けているけど韓国では当たり前なのだね。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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