No.92(6月24日)


ノー・マンズ・ランド
(01年フランス・イタリア・ベルギー・イギリス・スロヴェニア)

監・脚:ダニス・タノヴィッチ
出:ブランコ・ジュリッチ/レネ・ビトラヤツ/フィリプ・ショヴァゴヴィッチ

大爆発や血のりの海なんて物は全く登場しない。どちらかといえば静かな雰囲気の戦争映画。というか強烈にブラックな展開の反戦映画。

ボスニアとセルビアのノー・マンズ・ランド(中立地帯)の塹壕に閉じこめられてしまった2人のボスニア兵と1人のセルビア兵の生き残りへの模索を皮肉とユーモアで描いている。敵同士でありながら共通の友人がいたりする彼ら。戦争という狂気がなければ酒を酌み交わす仲であり得たかも知れないのに。

そこへやって来るニュースの特派員と国連軍が混乱に拍車をかけ、一触即発の危機状態。ラストのあまりに愚かな展開が哀しい。そして地雷の非道さに涙。




スコーピオン・キング(02年アメリカ)

監:チャック・ラッセル
脚:スティーブン・ソマーズ
出:ザ・ロック/マイケル・クラーク・ダンカン/ケリー・ヒュー

シュワルツネッガー亡き後(ってまだ死んでないけど)久々の筋肉系アクション俳優の誕生。それに現役レスラーだけあって動きがモッサリしてなくちゃんとアクションしているのがうれしい。

この筋肉を観ているだけでも満足なのに、ヒロインが美しいのよ。おまけにあのきわどい衣装。見えそうで見えないというスケベ心がそそられて目が離せなくて興奮状態。ロックを観ないで彼女しか観てなかったことをここに告白しなければなるまい。

お話は直球一直線の分かりやすさだし、お約束のキャラ満載で、深みなんてまるでなし。だけど楽しければ全てOK。それにVFXバリバリのシーンが少なくロックのアクションがいかされていて、やっぱり生身の対決の方が盛り上がると実感。ハムナプトラ2のCGのロックは最低だったもんね。




ニューヨークの恋人(01年アメリカ)

監:ジェームズ・マンゴールド
脚:スティーブン・ロジャース
出:メグ・ライアン/ヒュー・ジャックマン/リーブ・シュレイバー

メグ・ライアンって年をとってもラブコメ女王。安心して物語にひたれる。でもちょっとやつれたかしら?仕事に忙しすぎて疲れちゃったキャリア・ウーマンって役にはぴったりだけどね。

で、今回の恋のお相手はなんと125年前の世界からタイムスリップしてきた公爵。SFチックな展開だけど、笑えてドキドキして涙して、とラブコメの要素を全て満たしていて素敵。さらに公爵役のヒュー・ジャックマンがかっこいいのよ。礼儀正しくて優しくて、おまけにたくましい。白馬に乗った王子様な場面は大笑い。こんな男が目の前に現れたら仕事一筋で男勝りのケイトでも恋に目覚めてしまうのは当然。

でも125年もの時の隔たりを超えて愛は成就するのか、ってのが最大の見どころ。恋の舞台となる1876年のレンガ造り、現代の高層ビルの二つのニューヨークの街並みの違いが楽しい。カルチャー・ギャップギャグがおとなしめなのは物足りないけど、話の流れからすればしょうがいないのか。でもラストのつじつまのあわなさはどうにかならなかったのかな〜。ここだけは大減点。




愛しのローズマリー(01年アメリカ)

監・脚:ボビー&ピーター・ファレリー
脚:ショーン・モイナハン
出:グウィネス・パルトロウ/ジャック・ブラック/ジェイソン・アレクサンダー

あのフアレリー兄弟がこんなに泣けるラブストーリーを撮るなんてマジでびっくり。その分過激な笑いが少なくはなっているけどね。

主人公ハルはスーパーモデル級の美女ばかり追い回してはいつも見事に玉砕する超メンクイ男。ってアンタ自分の容姿も少しは考えなよ、って言いたい。そんな彼に心理療法の大家が催眠術をかけてしまう。心の美しさが外見となって見えるようになる、という暗示を。

そしてその時出会った美女ローズマリーに一目ぼれ。実は彼には美女に見えているけど実際はイスをも壊す136キロの超おデブなの。彼に見える仮の姿と周囲の現実の目のギャップに爆笑。

ローズマリーを演じているグウィネス・パルトロウってこんなに可愛かったけって感じ。というのも出逢いの時の自信のなさそうにはにかんだ顔、少し自信が出てきて彼を信じはじめた顔、そして彼を心から愛して輝いている顔。ホントに可憐で素晴らしい。恋をしている女性が観たら共感すること確実。

でも二人の幸せそうな姿を見ているといつ、その催眠術が解けるのかとハラハラ。そして解けたときにハルはどんな行動にでるのか!やっぱり美女しか相手にしない軽薄男のままなのか。

ハルを演じたJ・ブラックはジム・キャリーやベン・スティーラーと比べるとちょっと弱いけど、周囲のちょっと変わった面々が大いに笑わせてくれて低俗でありながら奥の深いきわどさに大満足。




少林サッカー(01年香港)

監・脚・出:チャウ・シンチー
出:リー・ヅーソォン/ウォン・ヤッフェイ/ン・マンタ/ヴィッキー・チャオ

爆笑につぐ爆笑。笑いすぎて涙が出てきてハンカチが絞れるほどであったよ。チャウ・シンチーの映画はほとんど観てきたけど、これは最高傑作。全米で公開というのも納得の面白さ。日本だけでなくアメリカでも有名人に、ということで今までシンチーのファンだった人は大満足かな。良かった良かった。

少林拳の普及を目指して熱心になりすぎ、そのために貧乏な青年シン。サッカーが一番の伝導手段と考えた彼はかつて一緒に修業した仲間を集めて全国大会を目指す。という単純なストーリーを変なキャラと超絶アクションとそこまでやるかCGに恋まで絡めて大暴走。今回も美人女優に変なメークを施すお約束は健在で、ちょっと可哀想なほど。三変化の最後は火星人になっちゃうし。

上映後、「イイモン観せてもらいました」って感じで場内から大拍手が起こったのには感動。

「ロード・オブ・ザ・リング」も「スパイダーマン」も面白かったけど少林サッカーにはかなわない。何回でも観に行きたいのだ。
ホンマに見逃したらバカを見る愛すべき超オバカ映画でっせ。




アトランティスのこころ(01年アメリカ)

監:スコット・ヒックス
脚:ウィリアム・ゴールドマン
出:アンソニー・ホプキンス/アントン・イェルチン/デイヴィッド・モース/ミカ・ブーレム

スティーブン・キング原作物のホラーには駄作が多いけれど「スタンド・バイ・ミー」や「ショーシャンクの空に」等々、非ホラー系には傑作が多いのはなぜかしら。原作の恐怖の源泉を映像では引き出せないということ?

で、これはホラーではもちろんなく、11歳の少年のかけがえのない一夏の出逢いと別れを描いていて爽やかで懐かしくてちょっぴり切ない、静かな映画なのだ。

知的で控えめな老紳士テッドがホビー少年の住む町にふらっと訪れ、少年と母が暮らす家の2階に下宿を始める。不思議な力を持ったテッドとホビーの友情、テッドのドキドキするほど素敵な初恋が胸を打つ。でも母親がちょっと問題で子供に全く愛情がなく利己的なために大変な結果を招いてしまうのよ。

アンソニー・ホプキンスってやっぱり名優。大昔のフットボールの試合を語るシーンなんか彼の顔しか映ってないのに想像力を刺激されてそれが目に浮かんでくるようであった。

そしてホビー少年、その恋人、デイヴィット・モースら全て素晴らしい。俳優の名演技に酔う映画って感じ。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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