No.98(11月5日)


東京国際映画祭にて
トランスポーター(02年フランス)

監:ルイ・レテリエ/コーリー・ユン
脚:リュック・ベッソン/ロバート・マーク・ケイメン
出:ジェイスン・ステイサム/スー・チー/マット・シュルツ

フランス映画なのに英語、ハリウッド的な派手なカーアクションと銃撃戦、香港的な(というよりジャッキー的な)カンフーアクションが見事に決まって面白さ爆発。手に汗握るアクションの後のツルツルヌルヌルのシーンは爆笑必至。

やばい品を扱うプロの運び屋フランクは自らのルールを破って依頼されたパッケージを開けてしまう。それが大トラブルの始まりで謎のアジアン美少女、警察、殺し屋集団に追われてさあ大変ってな物語。

主人公のフランクを演じているジェイスン・ステイサムがかっこいいのね。決して筋肉モリモリではないけれどアクションもバリバリこなすし、寡黙さの中にもユーモアが感じられる。おまけに困った顔が可愛いのよ。銃を手にするスー・チーもきれいだわ。ストーリーも無駄なところが無く上映時間93分という潔さも素晴らしい。

公開はまだまだ先の2003年2月だけれどもアクション系が好きな人は絶対に見逃さないように。




クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア(02年アメリカ)

監:マイケル・ライマー
脚:スコット・アボット/マイケル・ペトローニ
出:スチュアート・タウンゼント/マーガリート・モロー/アリーヤ

18世紀のヴァンパイアと現代のロックスターという二つの顔をもつレスタトを演じるスチュアート・タウンゼントは前作を演じた俳優よりもぴったりでとても妖しくて素敵。たくましいボディー、内蔵が入ってないかのようなぺったんこのお腹、彫りが深く憂いのある顔。わたしも血を吸われてもいいかも。

退屈のあまり100年間も眠っていたレスタトが現代のヘヴィ・ロックによって目覚め、闇の存在という宿命に背きカリスマ的ロックスターとして世界を誘惑する。そして彼がsex, blood & rock'n rollとやりたい放題しているうちに彼の歌声が最も邪悪なヴァンパイアの女王を蘇らせてしまう。

レスタトのロックスターぶりが実にかっこいい。デス・バレーでのライブやミュージック・ビデオなど映画的には破綻してもいいからもっともっと長くやって欲しかったわ。それだけがちょっと不満。

小柄なのに圧倒的な存在感で妖しく美しく破壊的な女王を演じたアリーヤも素晴らしい。けれども飛行機事故で亡くなってしまったのね。この映画が遺作とは残念。




東京ファンタスティック映画祭にて 10月29日(ホラーはらわたロックまつり)
ファントム・オブ・パラダイス(74年アメリカ)

監・脚:ブライアン・デ・パルマ
出:ポール・ウィリアムズ/ウィリアム・フィンレイ

いや〜、何回観ても素晴らしい。28年前の作品とは信じられない完成度だし、音楽的にも全く古さを感じない、どころか新鮮なくらい。デ・パルマ版「オペラ座の怪人」で仮面をかぶった怪人ウィンスローが、ロック音楽界を舞台に繰り広げる鮮烈な復讐劇なのだ。大スクリーンで観られるのはおそらくこれが最後。いいもん観させていただきました。


Dog Soldiers
(01年イギリス)

監・脚:ニール・マーシャル
出:ショーン・パートウィー/ケヴィン・マクキッド/エマ・クレズビー

狼人間対孤立無援の人間の兵士達の壮絶なる戦い。クリーチャーなんか「ネズラ」と同じくらいの出来だし低予算なんだけど、拍手を送りたくなるくらいに面白いのね。サスペンスの盛り上げ方、見せ方がうまいからアラも目立たないって感じ。途中あまりにも細かいカット割はオールナイトのしょぼしょぼの目にはつらかったけど。これは劇場公開はあるのかしら?


死霊のはらわた(83年イギリス)

監・脚:サム・ライミ
出:ブルース・キャンベル/エレン・サンドワイズ/ベッツィー・ベーカー

この元祖スプラッタームービーといわれる衝撃作も20年も前なのね〜。バージョンアップされたはらわたサウンドとひたすらゲロゲロな映像と変態的なカメラワークが快感。こういうのが大スクリーンで観られるファンタに感謝。けどパンテオンが閉鎖された来年はどうなるのかしら?



東京ファンタスティック映画祭にて 10月26日(モンスターパニックまつり)
スパイダーパニック!(02年アメリカ)

監:エロリー・エルカイェム
脚:ジェシー・アレクサンダー/エロリー・エルカイェム
出:デイビッド・アークエット/スカーレット・ヨハンソン

片田舎の鉱山町で化学廃棄物により巨大化したクモが大量発生。8本脚の化け物に住民は大パニック!昔同じような映画があったけど、それを最新のCGで見せたいっていう製作者の意図は十二分に大当たり。半端な数ではないクモが人間を襲う描写がてんこ盛り。デイビッド・アークエットが主人公ってことで適度なユーモアもあって大いに楽しめた。12月に公開されるのでお時間のある方は是非ご覧あそばせ。


ネズラ(02年日本)

監・脚:田川 幹太
出:隆大介/久保田芳之/勝村美香/桜庭あつこ

監督が舞台挨拶に出てきたんだけれどファンタで上映できるってことで興奮しまくっているのね。で、どんな出来かと思って期待したんだけど...。
とある街で致死量100%のバイオハザード発生!その感染源は遺伝子実験で産まれたモンスターでそれを退治するためにUSAの特殊部隊が潜入してきた。というストーリーでクリーチャーも出てきてハリウッド的な派手なアクションものを撮りたかったんだろうけど、う〜む、これはちょっと、というかかなりお粗末だな〜。予算と撮影期間がないのは分かるけど、それならそれでなんとか工夫して面白くしてくれよ、って感じ。一番駄目なのはセリフが見事なまでに陳腐ってこと。セリフだけが妙に浮きまくって、こりゃ、なんじゃいな。
劇場公開はなしでいきなりDVDが出るらしいけど怪獣が出ていればなんでもOKって人以外にはあまりお勧めできないかも。


フランケンシュタインの逆襲(57年イギリス)

監:テレンス・フィッシャー TERENCE FISHER
脚:ジミー・サングスター
出:ピーター・カッシング/クリストファー・リー/ヘイゼル・コート/ロバート・アークハート

このハマー・プロの名作ホラーを観たのは初めて。おまけにヴィデオではなくて映画館で観られて感激度も数倍。50年近くも前の映画とは思えない斬新さ、グロテスクさ。今の映画は全てこれのバリエーションと思えちゃうほど未来を先取りしていたのだね。



OUT(02年日本)

監:平山秀幸
脚:鄭義信
出:原田美枝子/倍賞美津子/室井滋/西田尚美/香川照之/間寛平

原作の後半はどんどん現実離れして壮絶になっていくのがあまり好きではなかったけど、この映画は後半を全く変えてあくまでも4人の物語としていて爽快感さえ覚える。こっちの方が好みだわ。

へこんだ人生を送る深夜勤務の4人のパート女性がバラバラ殺人にかかわるといった酸鼻な犯罪劇でありながらユーモアさえ感じさせる手法はお見事。犯罪者となってしまったのにむしろ新しい人生観を見つけ、イキイキとしてきちゃう主人公達に共感できるのは映画の冒頭で白い作業着での過酷な労働、4人の閉塞的な境遇が丹念に描かれているから。

原田美枝子の映画を観るのは「青春の殺人者」以来。あの美少女がこんなに素晴らしい役者になっていたなんて知らなかったわ。




ロード・トゥー・パーディション(02年アメリカ)

監:サム・メンデス
脚:デイビット・セルフ
出:トム・ハンクス/ポール・ニューマン/ジュード・ロウ/スタンリー・トゥッチ

邦題もうちょいどうにかならんかったかね〜。パーディションって地獄、破滅っていう意味なんだって。これを知らなかった私は中盤でのセリフの意味を全く違ってとってしまったよ。「仁侠親子、愛と絶望の逃避行」とか「子連れギャング、しとしとぴっちゃん大逃亡」なんてしてくれたら分かりやすかったのに。

マフィアのボス、ルーニーから我が子同然の信頼を得ているサリヴァンだが、ある事件をきっかけに家族を殺され、生き残った長男マイケルと共に街を脱出する。それはそれまで父親の職業すら知らなかったマイケルの初めて真の父親の姿を知り絆を深める旅でもあったのだ。父親と息子って何か重大事が起きないと真に分かりあえないものなのかもね。

ギャング映画なので派手なシーンもあるけど全体的にはとても静かな印象が残る父と子の物語。サリヴァンの養父のルーニーとの血と偽りの父子関係、息子のマイケルの真の父子の関係はどちらも切ない。

トム・ハンクス、ポール・ニューマンの素晴らしさはもちろんだけど、死体愛好家の変態殺し屋を演じたジュード・ロウが不気味な姿で怪演。頭は禿げ、顔色悪く、歯はボロボロ。彼のファンは卒倒しちゃうかも。




最新絶叫計画(01年アメリカ)

監:キーナン・アイボリー・ウェイアンズ
脚・出:ショーン・ウェイアンズ/マーロン・ウェイアンズ
出:アンナ・ファリス/レジーナ・ホール

前作もしょーもない映画だったけれど今回もしょーもなさでは負けてないゾ。パロディー・ホラーとは言ってもお下劣な下ネタのオンパレード。って笑えればそれも許されるけど、全く笑えないのよ〜。椅子にドンドン沈み込んでいく感じ。元ネタも前作で有名どころを全て使い切ってしまったのかかなりジミ。上映時間が75分と短いのが唯一の救いかも。料金もお安く1300円。ってそれでも高いという気もするが...。



=僕のお気に入りの映画(^0^)
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