No.102(1月27日)


ゴーストシップ(02年アメリカ)

監:スティーブ・ベック
脚:マーク・ハンロン/ジョン・ボーグ
出:ガブリエル・バーン/ジュリアナ・マルグリーズ/ロン・エルダード

冒頭いきなり凄惨な場面。これがかなりびっくりのゲロゲロで目を背けてしまう人もいるかも、の出来の良さ。で、お〜、これは期待できるかもと思ったらその後の展開は割とオーソドックスな幽霊船物語。でも丁寧に作られていて面白いのだわ。

ホラーといっても無意味な音や映像で怖がらせるタイプではなくちゃんとストーリーが語られていて、謎解きの要素もあって一瞬たりとも目が離せない。その分、ホラー好きな人には物足りないのかしら。幽霊のメインキャラの少女が知的でけなげで涙を誘われちゃう。そう、ちっとも怖くはないのよ。

幽霊船に乗船した賞金稼ぎのグループが一人、また一人と消えていく中、女性のエップスが奮闘するという定石通りの展開。なのはいいいんだけれどエップスがもうちょっと華があるとか、アクションにキレがあるとかしてくれたらもっと楽しめたのに。そうエイリアン2のシガニー・ウィーバー、T2のリンダ・ハミルトンみたいにね(そういえばキャメロンは新作は撮らないのかしら、びっくりするようなものを熱望)。




ギャング・オブ・ニューヨーク(02年アメリカ)

監:マーティン・スコセッシ
脚:ジェイ・コックス/スティーブン・ザイリアン/ケネス・ロナガン
出:レオナルド・ディカプリオ/キャメロン・ディアス/ダニエル・デイ・ルイス

予告編を1年以上も観せられちゃって逆にもう観なくてもいいかも、なんて思ってしまった映画。で、感想はというと...、観なくても良かったかも。

たったの140年前なのにニューヨークってこんなにも混沌として猥雑で暴力的だったのね〜、ってびっくり。セットも素晴らしい。移民達の権力抗争のまっただ中目の前で父親を惨殺された子供が成長して復讐を遂げに戻ってくる、というメインストーリーに彼の愛の顛末も描かれる。のだけれど、どうも胸に迫ってくるものがないのよね。主人公アムステルダムの造形に深みがないし、ロマンスの描き方も中途半端でいらなかったのでは?なんて思ってしまった。2時間40分というのも長すぎ。それよりギャングのボス、ビルを主人公にした方がダークで破壊的な魅力にあふれた映画になったかも。

それにしてもあの戦い、痛そうだな〜。武器といっても斧、こん棒、ナイフなどで、それを持った大勢の荒くれ男達がぶつかるんだもの。




マイノリティー・リポート(02年アメリカ)

監:スティーブン・スピルバーグ
脚:スコット・フランク/ジョン・コーエン
出:トム・クルーズ/コリン・ファレル/サマンサ・モートン

未来の描写に力が入りすぎちゃってその分ストーリーが...、といううわさを聞いてちょっと心配だったけどそんなことは全然なくて、主人公の生きている時代、世界にすんなり入れたということでとても効果的だった。笑っちゃうのが個人に語りかけるCMでホントに近い将来現実になりそう。

それにしてもルーカスとスピルバーグってデジタルに対する考え方が全く違うのが面白い。スターウォーズでは何でもかんでもCGで使い過ぎで嫌みだったけど、スピルバーグはなるべく実写でということで特にジェットパックを背負った空中戦は必見のリアルさで興奮。

一見、有能な犯罪予防局のチーフであるアンダートンの喪失感に胸を締めつけられる。もうムチャクチャダークなんだもの。そんな彼が自ら率いていた組織から「殺人予定者」として執拗に追われる羽目になり、そして逆襲を試みる。そんな緊張感のあるストーリーがザラザラした質感と暗い画像で語られ、迫力満点。もちろんトム・クルーズもかっこいいよ。




夜を賭けて(02年日本・韓国)

監:金守珍
脚:丸山昇一
出:山本太郎/ユー・ヒョンギョン/樹木希林/清川虹子

なんか全編走りっぱなし、細かいことなんて気にするなって感じの勢いのある映画。舞台は昭和33年の大阪、主人公は大戦で爆撃された兵器工場の跡地周辺の集落に住む在日コリアン達。バイタリティーあふれる彼らは存在感たっぷりでホントにその時代に生きていた人達のよう。集落のセットの出来の良さもリアルさを増している。

警備網をくぐり抜け兵器工場で鉄くずを拾い売りさばく彼ら。危険だけれどもこれがけっこう儲かるんですわ。でもこれが警察に目をつけられて派手な騒動に発展する。実話が元になっていて、在日コリアン達のたくましさ、つらさがうまく描かれている。大まじめじゃなくて笑える場面がいっぱいあって楽しい、と同時にいろんなことを考えさせられてしまうんだわ。みんな仲良くしようよ〜、ってここで私が能天気に言ってもしょうがないか。




スコルピオンの恋まじない(01年アメリカ)

監・脚・出:ウディ・アレン
出:ヘレン・ハント/シャーリーズ・セロン/ダン・エイクロイド

ウディ・アレンが一流の保健調査員で、バリバリ仕事をこなし、催眠術にかかっているとはいえ30代の女性と恋に落ちちゃうし、宝石泥棒探しにと大活躍。なんだけど観ているとやっぱりあのお年はつらいな〜。催眠術にかかって朦朧としているところなんかはアンタそのまま永遠に目を覚まさないんでは?とハラハラしちゃったもの。10年くらい前にやっていたら大傑作!ともっと素直に鑑賞できたかも。それにヘレン・ハントがイマイチ魅力的じゃないのもつらい要素。

と、ウディ・アレンの年齢に違和感を感じながらも、コレが面白いんだよね。40年代のニューヨークの雰囲気にぴったりのスクリューボールコメディ。都会的でユーモアに富んだ会話合戦がとっても楽しい。お話の方も軽いノリながらどうなることやらとドキドキ。そしてもちろんラストは幸せの大団円で決まり。主役じゃないのは残念だったけどやっぱりシャーリーズ・セロンはええ女やな〜。




K-19(02年アメリカ)

監:キャスリン・ビグロウ
脚:クリストファー・カイル
出:ハリソン・フォード/リーアム・ニーソン/ピーター・サーカス

派手な見せ場はあるもののなぜか渋い!って印象。ハリソン・フォードがおじいいちゃんになってしまったからかしら?それに潜水艦映画だから色気は皆無だしね。けど実話を元にしているっていうのが怖い。ヘタしたら今の世界はなかったかも知れないのだから。

1961年ソ連の潜水艦が(そうコレはソ連でのお話だったのですよ。予告編ではアメリカの原潜かと勘違い。みんな英語だし)アメリカ東海岸沖で原子炉溶解の危機に直面してしまう。そしてこの事故が第3次世界大戦を引き起こしかねない状況にまでなってしまう。

潜水艦のギシッ、ボコなんてきしむ音だけで観客も息苦しくなってしまう。そこに原子炉溶解だもの。外部からは誰も助けてくれないんだよ。乗組員は決死の覚悟で炉心の溶解を防ごうとするんだけど、この描写は数年前の日本での事故を思い出して背筋が凍る思い。

知られざる人類滅亡への一触即発の事故、陰謀ってまだまだあるのかしら。ホントに怖いわ〜。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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