No.110
(7月15日)


ソラリス(02年アメリカ)

監・脚:スティーブン・ソダーバーグ
出:ジョージ・クルーニー/ナターシャ・マケルホーン/ジェレミー・デイヴィス/ヴィオラ・デイヴィス

ムチャクチャ地味なSF。爆発シーンも派手なVFXも一切無し。これは客は入らないのはしかたがないか。

愛する妻を無くした精神科医のクリスの孤独な心が痛切に感じられる出だしが素晴らしい。クリスを演じるジョージ・クルーニーが渋いのよ(ファンは涙を流して喜ぶはず)。惑星ソラリスの宇宙ステーションにいる友人からのSOSを受け取った彼がそこで見たものは多量の血痕とその友人の死体。残ったクルーの不可解な行動、そして彼も異常な体験をすることになる。

過去に対する後悔、葛藤、愛する人への想いなどがSF+ミステリー+ラブロマンス+サスペンスという形の中で静かに紡ぎだされる。無駄をそぎ落とした90分という上映時間が潔い。というかこれ以上長かったら寝ちゃうかも。ラストが切ない。年を取ってから再見したらまた違った感慨が起きるであろう。




ミニミニ大作戦(03年アメリカ)

監:F・ゲイリー・グレイ
脚:ニール・パーヴィス/ロバート・ウェイド
出:マーク・ウォルバーグ/エドワード・ノートン/ドナルド・サザーランド

冒頭の金塊の強奪と水路でのボートチェイスにはオオッと身を乗り出してしまった。成功したのもつかの間、裏切り者が出て金塊を独り占めされてしまい、さて残りのメンバーはどう反撃に出るかというお話し。強盗団の親玉がマーク・ウォルバーグでは役不足だよな。裏切られてもしょうがないか、って感じ。

その反撃に出るまでが盛り上がりに欠けるのが残念。サモアギャングのカラミが良く分かんなかったし。でもクライマックスのミニクーパーの走りは迫力満点で大満足。そしてやっぱりシャーリーズ・セロンは美しいでんな〜。




二重スパイ(03年韓国)

監:キム・ヒョンジョン
脚:シム・ヒェウォン/パエク・ソンジェ
出:ハン・ソッキュ/コ・ソヨン/チョン・ホジン

祖国北朝鮮へ身も魂も捧げるスパイ、イム・ビョンホは韓国への偽装亡命を果たし、情報局に入り込むことに成功する。亡命の時の残酷な拷問シーンはマジで怖い。あんな行為に耐えられるのは信念があるからこそなんだろう。

でもこの映画、スパイ物とはいってもエンタテイメント的なところは全くなく、ひたすら真面目に進んでいくので盛り上がりに欠けちゃうのよね。筋金入りのスパイなので新しい友人達を裏切る葛藤などとも無縁だし、同士の女性との愛も堅苦しいし。結局は報われない人生なのね〜と哀しくなってしまうけど、この映画いったい何が言いたかったの?って疑問に捕われてしまった。




恋愛冩眞(03年日本)

監:堤幸彦
脚:緒川薫
出:広末涼子/松田龍平/小池栄子/ドミニク・マーカス

映画館を出た人の95%はカメラマン志望になるか、カメラを持って街に出たくなるという統計がある(?)というこの映画。街の光や空気、風の香りを感じさせる数々の写真。そして広末涼子が写真で見せる様々な表情の素晴らしさ(この素材で写真集が出ていたら買いたくなってしまうほど)は、写真が映像に勝ったということですね。私もカメラを持っていたので帰りに渋谷の街をいっぱい写してきたのだが、やっぱり才能はないみたいでがっかり。

自称カメラマンのマコトの元に別れた恋人シズルのニューヨークからの手紙が届く。でも彼女は死んだといううわさがあるのだ。そこから二人がつきあいだした大学時代の回想になるのだけれど広末のちょっと危ない魅力が爆発。写真の魅かれ、カメラを持って自由奔放に走り回る高揚感、興奮がこちらにも伝わってきてとても心地よい。

そして彼女の消息を確かめるためにマコトはニューヨークを訪れる。という後半がイマイチなのがちょっと残念。特に小池栄子の演技はもうちょっとどうにかならなかったのかね〜。あまりにも下手。ラスト近くの緊張感のまるでない銃撃戦にはあぜんだし。でもその後の映像が素晴らしいのでいくつかの欠点は帳消しでついホロリとしてしまった。




めぐりあう時間たち(02年アメリカ)

監:スティーブン・ダルトリー
脚:デイヴィット・ヘア
出:ニコール・キッドマン/ジュリアン・ムーア/メリル・ストリープ/エド・ハリス

アホと言われるのを承知で言いますがわたしには良く分からなかったよ。異なる時代を生きる3人の女性のそれぞれの1日を描いた文芸作品で、それぞれが主演できる女優なのでゴージャスなお得感はバッチリ。ジュリアン・ムーアの話は分かりやすくて好きだけど。

ポスターを見たとき「誰やこのオバハン」って思ったニコール・キッドマンのメイクが凄い。でもこの役柄にはいつもの美貌は似合わないから納得したけれども、そればかりに目がいってしまったのも事実。ジュリアンの老けメイクも自然だし。っつうことでストーリーに関係ないことで感心してしまった。




北京ヴァイオリン(02年中国)

監・出・脚:チェン・カイコー
脚:シュエ・シャオルー
出:タン・ユン/リウ・ペイチー/チェン・ホン

う〜ん、浪花節だな〜。こういうのちょっと苦手。でもベタベタになる一歩手前で抑制が効いているし、軽い笑いもいっぱいで単なるお涙頂戴にはなってはいない。なによりヴァイオリンの調べが美しい。

チュンは天才的なヴァイオリンを奏でる13歳。子供の才能を伸ばすために奔走する父親と周囲の人々を描いている。この父親が親ばか丸出しで猪突猛進。息子のために北京へ移り住み、お偉い先生に直談判。時に反発しながらも父を愛するチュンとの絆は強い。チュンの心情がはっきり分からずもっとしゃっきりせえよって言いたくなっちゃう。でもチュンの年上の女性への憧れはほほ笑ましい。

大きな夢に向かって頑張るチュンを応援したくなるんだけど、13歳にもなってもっと親離れしろよ、とラストで歯がゆく想ったのは子供のころの自分を忘れてしまったからかしら。けど子供の才能を信じそれを延ばそうと努力する親っていうのはいいよね。たとえ周囲にどう思われようとも。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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