No.122(2月16日)


ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還(03年アメリカ)

監・脚:ピーター・ジャクソン
脚:フィリッパ・ボウエン/フラン・ウォルシュ
出:イライジャ・ウッド/ショーン・アスティン/イアン・マッケラン/ヴィゴ・モーテンセン

だんな様、ついに終わってしまっただよ!っつうことだけではなくて、感動でもう泣けてしまいましたよ。こんなに素晴らしい映画を体験させてくれてありがとうって感謝感激。

オープニングがお見事。原作にはないミミズから始まる「彼」のエピソードで、これがあることによってドラマがより説得力を増し、胸に迫る。いきなり心をわしづかみにされた感じ。

オリファントによじ登るレゴラスはかっこいいし、イシドゥルアの剣を手にして暴れまくるアラゴルン、馬に乗ったガンダルフも大活躍。その他みんな最後の戦いに命を賭ける姿に一瞬たりとも目が離せせない。

でもなんやかんや言っても裏主役というか一番目立ったのはサムなんではないかしら。前2作でもここぞって言うときに決めのセリフがあったし、今回も力尽きただんな様を背負って山を登って行く姿に涙が出てしまったよ。

それにミニチュア、セット、CGを融合した驚異的なヴィジュアルマジックは相変わらずため息が出るばかりの素晴らしさ。っていうかドラマが面白すぎるからそんなことに目を留めている暇はないのだけれど。これがつまらないストーリーだとVFXばかりに目がいってしまうのよね(例:マトリッ○ス2&3、新ス○ーウォーズ)。

あと3回は劇場で観て、前2作をDVDで何回も見直して、そして王の帰還のDVDを待つことにしよう。あっ、原作も読まなければ。




ラブ・アクチュアリー(03年アメリカ・イギリス・フランス)

監・脚:リチャード・カーティス
出:エマ・トンプソン/コリン・ファース/リーアム・ニーソン/ローラ・リニー

19人のそれぞれの愛の物語なんて登場人物多すぎで、とっちらかってしまっているのでは?なんて先入観を見事にぶっ飛ばしてくれた傑作ラブコメ。確かにダイジェスト版的な感じはあるけれども、交通整理がうまいし、音楽の使い方などのわざとらしさ加減も絶妙で楽しめるのね。シリアスからオバカ、ハッピーエンドからそうでないものまで実に多彩で、どれかには自分にも当てはまることがあるはず。

一瞬で恋に落ちた英国首相のヒュー・グラントに笑って、女性部下に誘惑されるアラン・リックマン上司をうらやましく思い、初恋に悩む少年のひた向きさに涙等々、楽しみどころがいっぱい。それにキーラ・ナイトレイ(18歳!)って美しすぎるのだわ〜、ため息。

でもワタシが一番好きなのは売れないロックスターの話(「スティル・クレイジー」のビル・ナイが同じような役を演じていて最高におかしい)。クリスマスの夜に彼が気づくのよ、一番の愛する人は誰かって事を。オヤジに泣かされちゃうとは思いもしなかったわ。




ミスティック・リバー(03年アメリカ)

監:クリント・イーストウッド
脚:ブライアン・ヘルゲランド
出:ティム・ロビンス/ショーン・ペン/ケヴィン・ベーコン/マーシャ・ゲイ・ハーデン

重たくて悲惨で暗い話だ。ラストも全くハッピーエンドではないのだ、というより後味悪くなるほど。子供の時に受けた心の傷が中年になっても消えないどころか、今の行動にも影響を及ぼし、そのために破滅していく男の話なんだもの。一見普通なんだけど、ちょっとおかしいという男を演じたティム・ロビンスがうまい。ショーン・ペンよりも彼が主役って感じがするけど。それに夫が親友の娘を殺してしまったのではないかと疑いそして恐慌を来すマーシャも印象に残る。

30年ぶり(?)に再会したかつては親友だった3人。一人は娘を惨殺された父親、一人は刑事、一人は容疑者という状況で。人間の弱さ、それ故の残酷さという心の暗部を見事にとらえていて、犯人探しのミステリーというより重厚な人間ドラマになっているのがお見事。ただケヴィン・ベーコンの妻の話はテッテイ的につまらんぞ。




ラブストーリー(03年韓国)

監・脚:クァク・ジェヨン
出:ソン・イェジン/チョ・スンウ/チョ・インソン

少女漫画のような物語なんだけど、ハマってしまった。恋に悩む女子大生ジヘの現代と、彼女の母ジュヒの高校生時代の話が交互に語られる。で過去の物語が圧倒的に素晴らしい。初めての出逢い、フォークダンス、人目を忍んでのデート等のそのドキドキ感が丁寧に描かれていて懐かしく、またうれしくなってしまう。ジュヒに一目ぼれする高校生ジュナの笑顔が素敵で、思わず応援したくなってしまうのよ。でも彼女には許嫁がいて、かなわぬ恋の雰囲気が濃厚に。ベトナム戦争への派兵の話も興味深い(というより恥ずかしながら知らなかったのだが)。

それに比べて現代の話はおまけ的な扱いだしつまらないのね。最大の難点はジヘが密かに想いを寄せるサンミンの無表情さ。笑っても泣いても同じ顔。涙が流れているので、おお泣いているのねってやっと分かるのだもの。でもラストの「現在と過去の運命と奇跡の出逢い」には泣けてしまった。「猟奇的な彼女」でもラストの意外さで泣かされたけど、この監督ってこういうの好きなのね、きっと。




イン・アメリカ三つの小さな願いごと(03年アイルランド・イギリス)

監・脚:ジム・シェリダン
脚:ナオミ&カーステン・シェリダン
出:サマンサ・モートン/バディ・コンシダイン/サラ・ボルジャー/エマ・ボルジャー

なんと言っても子供二人の素晴らしさ。特にお姉さん役の子の演技には心を揺さぶられる想い(ワタシの好みだわ〜、ってロリコンではないけれど)。それに比べてお父さん役のコンシダインの演技には納得いかないな〜。ひょっとしてヘタ?なんて失礼なこと思ったりして。

アイルランド移民の家族がカナダ国境からアメリカにもぐり込みに成功、その後の苦労と希望を描いている。まあとにかく貧乏なんだわ。その割にはお父さんはのん気で、役者になるためにオーディションを受ける日々。あんたもっと他にやることあんじゃないの!ってあきれちゃう。つらい日常の中、黒人アーティストとの出会いが双方にとっての奇跡を生んでいくのだけれども、なんか心に深く突き刺さるって感じではないのよね。結局子供二人の可愛らしさしか印象に残らなかった。




バレット・モンク(03年アメリカ)

監:ポール・ハンター
脚:イーサン・リーフ/サイラス・ヴォリス
出:チョウ・ユンファ/ショーン・ウィリアム・スコット

冒頭でワイヤーアクションはもういいよ、って思えちゃうのだよ。驚かせようと思ったら相当ド派手で、誰も見たことのないようなことをやらないと。それにチョウ・ユンファは昔「カンフー・アクションは苦手」って言っていたのに、そればっか。不死身の坊さんを演じている彼のキャラがあいまいなのもつらい。真面目なのかそうでないのかいつもニヤついているしで、あんたホントに世界をも滅ぼす巻物の鍵を握っているのかいなって感じ。ガン・アクションもイマイちだし。ストーリーも荒唐無稽を通り越して真面目に観ているのがアホらしくなってくる。いっそのこと香港時代のようにB級おバカギャグ映画ではちゃめちゃにやってくれたほうが良かったのではないかしら。でもビデオで皆でツッコミながら見ると楽しいかも。



悪霊喰(03年アメリカ)

監・脚:ブライアン・ヘルゲランド
出:ヒース・レジャー/シャニン・ソサモン/ベノ・ファーマン

「その恐ろしさ故に、全米では5回に及ぶ公開延期」という宣伝コピーなんだけれど、キリスト教に縁のないワタシにはどこが恐ろしいのか全く分からず。視覚的に怖がらせるのではなくて哲学的な雰囲気なので尚更。「悪霊喰」(劇中では「罪喰い」)というのは死ぬ間際の人の罪を食べて魂を天へと導く不老不死の者のこと。で、こいつを退治しようとする司祭の活躍と恐怖を描いた映画。宗教的にはとんでもないことなんだろうけど、「ふ〜ん、そういう事が信じられているのね」という程度の感想しか湧かなかったのであるよ。人の罪を喰えば喰うほど強大になって人類を滅ぼそうとしている!っていうよな大仰な展開を期待していたのに。



半落ち(03年日本)

監・脚:佐々部清
脚:田部俊行
出:寺尾聡/原田美枝子/柴田恭兵

びっくりしたことが二つ。主人公の年齢が49歳ってこと。シワシワで髪も薄いので60歳くらいの設定かと思った。苦労が多いと老けて見えるってことなのね。もう一つは柴田恭兵。「あぶない刑事」のイメージしかなかったけれど、いつの間にか抑えた演技も出来る役者になっていたのは知らなかったわ。

アルツハイマーの妻の看病のために半年前に警察を引退した元刑事の梶が、その妻を殺害したと自首してくる。しかし自首してくるまでの2日間の行動については何も話そうとしない。その空白の2日間に果たして何があったのかを探るお話しで、前半の取調室や新聞社でのエピソードは他の映画で何度も観たような展開であんまり面白くないな〜、と思っていけど後半、事の真相が明らかにされる法廷でのシーンは思わずウルウルしてしまった。観終った後に「生きるってどういうこと?」「愛する人が自分さえも分からなくなったら...」なんて色々考えさせられてしまう。というよりワタシ自身がアルツハイマーな気分なので身につまされるわ〜。物忘れが激しいのでせめて映画だけでも覚えておこうと思ってこれを書いているわけだし。

せっかくの感動作なのに、エンドロールにかぶさる大昔のフォークソングみたいな歌が雰囲気ブチ壊してくれて椅子からずり落ちてしまったよ。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
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