No.156(9月24日)


グエムル 漢江の怪物

06年韓国 120分
[監][案][脚]ポン・ジュノ
[脚]ハ・ジョンウォン
[出]ソン・ガンホ/ピョン・ヒボン/ パク・ヘイル/ペ・ドゥナ/コ・アソン/イ・ジェウン

さすがポン・ジュノとソン・ガンホって嬉しくなってしまう面白さ。ソウルの真ん中を流れる漢江が舞台でここは観光地でもあるらしく休日になると人がいっぱい。その川っぺリで売店を営む一家。働く気力ゼロのダメオヤジが惰眠を貪っていると突然カエル(?)の怪獣が現れて人間を次々と食べ始めるのだ。この描写・CGが秀逸で「お〜,韓国もやるじゃん」って感激していたらあの「WETAワークショップ」等に任せっきり,らしい。なんと大胆なと逆に感心してしまった。

そのダメオヤジの娘がさらわれてしまうのだが,その後はお約束通り,頼りにならない軍隊に代わってこの一家の4人が孤軍奮闘。とは言ってもダメオヤジは最後までかっこ悪いのが楽しい。そんな父でも娘への愛情だけは強いってのが良いね。もうソン・ガンホ最高!それに途中&ラストで「ええ!死んじゃったよ〜」って2回も驚かされちゃった。特にラストは今までの映画では考えられない裏切り行為かも。

予告編から想像していたハリウッド的な大パニックアクション怪獣映画とは全く違って,くだらないというかゆるいというか,韓国的というのか,まあ,そんなこんなが魅力的。

冒頭のアメリカなんて嫌いだ!って描写と度肝を抜かれる怪獣,中盤のだらだらしつつも笑える展開,そして涙を誘う(?)クライマックスとてんこ盛りで大満足の怪獣映画であったよ。




40歳の童貞男

05年アメリカ 116分
[監][製][脚]ジャド・アパトウ
[総][脚][出]スティーブ・カレル
[出]キャサリン・キーナー/ポール・ラッド/ロマニー・マルコ/セス・ローゲン/レスリー・マン

日本では40歳の童貞男の割合は10%(も!)らしいけどアメリカではどうなのかしら?まあ,多分絶滅危惧種だとは思うが,そんな男が主人公で,おバカ&ラブコメっぽくもあったりして大いに笑える。

まじめでオタクなアンディ。おもちゃとネットに囲まれてそれなりに幸せであったが,職場仲間に(ということは職場全員)40歳にして童貞ということが知れ渡ってしまう。そこで仲間達はアンディに教育を施して童貞とおさらば作戦を決行するのだ,というお話でとにかく笑ってくださいな,という映画。もうホントに楽しくて笑いっぱなし。特に中盤の乳首消失寸前事件は大爆笑。

下ネタ系にしては下品にならないので女性も安心して観られる。というかカップルで観ると面白さの二乗になるかも。当初はレイトショーのみだったけれど評判が良くて昼間も上映中。平日なのにけっこう人が入っていてびっくり。最近この手のギャグ系が少ないからみんな飢えているのかな。




X-MEN:ファイナル ディシジョン

06年アメリカ 105分
[監]ブレット・ラトナー
[原][総][出]スタン・リー
[出]ヒュー・ジャックマン/ハル・ベリー/イアン・マッケラン/ファムケ・ヤンセン/パトリック・スチュワート

前2作では人類とミュータント,ミュータントvsミュータントの戦いは小規模な物しかなかったけど今作は凄いよ。巨大な橋は壊すし車はバンバン火の玉となって飛ぶし接近戦も有りで三方がっぷり組んで迫力満点。団体戦の合間に壁すり抜け少女と壁ぶち壊し男の追っかけっこ等個人戦もあってこれまた楽しい。ラストの究極のミュータントとの戦いも「ほお,なるほど」って感じ。このシーンだけでも入場料分の価値あり。でもなるべく音響の良い劇場で観ることをお勧め(しょぼい劇場だと迫力半減確実)。

ということで後半は楽しめたのだが全体としての満足度は70%くらい。というのはストーリーに膨らみが無いというか詰め込みすぎというか。特に前半急ぎすぎで内面的なことがほとんど描かれていないので薄っぺらな感じがして今までのX-MENの良さが無くなってしまった。。あと2〜30分くらい長くても良いから(スーパーマンより50分も短い!)そこら辺をじっくり描いてくれたら後半のアクションの必然性が感じられて良くなったような気がする。これはやはり監督交代が影響を及ぼしているのかな。

X-MENのメンバー勢ぞろいだし(みんな年取らないな〜)マグニートー&プロフェッサーも老体に鞭打って(20年前のお姿も拝める!)頑張っているし,大迫力のVFXは感動物,ということで劇場で観るべき作品なのは間違いないですね。そうそう,あっちこっちで言われているけどエンドロールの後にあっと驚くシーンがあるので最後まで席を立たないように。というかこのシーン見逃したら一生後悔することになるでしょう。




森のリトルギャング

06年アメリカ 84分
[監]ティム・ジョンソンほか
[脚]レン・ブラムほか
[声]ブルース・ウィリス/ギャリー・シャンドリング/アブリル・ラビーン

予告編からの情報では動物達は冬眠から目覚めてびっくり。森の周りは人間の街になっていて食料が無くて大変。人間界から盗むしかないのだ!というのであったけど,本編は全然違うのね。これには唖然。予告編作った人うまいな〜,と感心してしまったよ。実際は主人公のアライグマのRJはずるくて小心者でみんなをだまして...というものなのね。その後の食料争奪戦は予告編のイメージだけど。

そしてこれは完璧に子供映画であって残念ながら大人一人で観に行く物では無かった。日本語吹き替え版でポップコーンでも食べながら子供とワイワイ言いながら観る,というのが正しい観賞でしょう。声もブルース・ウィリス他豪華なのだけど別にそれがキャラクターと合っているかと言われれば,そうでもないし。なので吹き替えで十分かと。でも動物達のクルクルと動く目の表情が可愛いかったよ。




スーパーマンリターンズ

06年アメリカ 154分
[監][案][製]ブライアン・シンガー
[出]ブランドン・ラウス/ケイト・ボスワース/ケビン・スペイシー/ジェームズ・マーズデン

これって完璧に78年公開のスーパーマンの続編なのです。主演のブランドン・ラウスは雰囲気クリストファー・リーブにそっくりだし。なのでそれを観てないと面白さ半減(2は観てなくても話は分かる)。というか人間関係・背景など何も説明なしなので訳分かんないかも。なにしろマーロン・ブランドまで出てきちゃうし。でも前作を復習した人には極上の物語。ほんっとに良くできた大人のためのファンタジー。さすがブライアン・シンガー(ってじゃあ「X-Men」はどうなるの?)。

地球を留守にしていた5年間で街の様子は変わり,愛するロイスには子供まで!でもそんな感傷に浸っている暇は彼にはないのだ。なにせ宿敵レックス・ルーサーが釈放されてしまったのだから。という割には恋愛模様もしっかり描かれており,それがまたいいのですよ。もちろんアクションシーンは最新のVFXで200%パワーアップ。あまりにも強すぎるスーパーマンであるけれど,危機にはやっぱりハラハラドキドキ。

レックスのちょっと間の抜けた極悪人ぶりもある意味魅力的。ハゲも光っているし。ロイスも前作より可愛くなって私の好み。

そしてブランドン・ラウスがかっこいいいわ〜。正にスーパーマンそのまま。クラークの時のお間抜けぶりもほほ笑ましい。

X-Menやスパイダーマンと同じように新作を楽しむためには旧作の見直しは必須,ということで観るのをためらう人もいるかも知れないけど,それだけの手間をかけても観る価値あり!

上映時間がちょっと長いけど全くそんなことは気にならないワクワクの映画ですよ〜。




ユナイテッド93

06年アメリカ 111分
[監][脚]ポール・グリーングラス
[出]コーリイ・ジョンソン/デニー・ディロン/ベン・スライニー/タラ・ヒューゴ

すっごい映画だ。生存者は一人もいないのだからフィクションなのではあるけれど,そんなことは関係なし。あまりにもリアルな展開と演技で,観ていると息苦しくなってくるほどであった。離陸から墜落まではほぼリアルタイムで進行しているので余計に映画に引込まれ,自分が正に機内にいるかのような気分にさえなってくる。管制官に「as himself」というのが多いのもリアルさを追求する結果であるのか。

機内で最後に家族へ電話するシーンは涙を禁じえない。客達の団結や犯人達との攻防の展開。そしてラストショットは衝撃的。と一瞬も目を離せない。

犯人達が緊張しまくり,というより脅えているのね。ここらへんの描写もすごいな〜と感心。「ボーン・スプレマシー」も面白かったし,この監督って才能があるんだろうな。




時をかける少女

06年日本 98分
[監]細田守
[声]仲里依紗/石田卓也/板倉光隆/谷村美月/垣内彩未/関戸優希/原沙知絵

年がばれてしまうがNHKの少年ドラマシリーズの1作目「タイムトラベラー」が大好きだったのだ(映像がほとんど残っていないのが悲しいけど)。それがきっかけで筒井康隆にはまったし,もちろん知世ちゃんの映画版も大のお気に入り。
ということでアニメ版の新作「時かけ」。大ヒットとなっているのだがこれは口コミやネットのおかげなのであろう。単館ロードショーだったのが拡大しちゃったし。

で遅ればせながらやっと観てきた。ヒロインは高校生の紺野真琴で,なんとこれまでの『時をかける少女』の主人公だった芳山和子の姪という設定。なのでオリジナルストーリーなのだが,原作や今までの映画の設定,雰囲気を残しつつ見事に現代風にまとめあげているのね。

タイムリープを身に付けた真琴が和子に相談するところや,そのタイムリープの方法が騒がしいところなんか大笑い。その能力をお菓子を食べることや試験を有利に進めることにしか使わないというもの可笑しい。まあ,どじでおっちょこちょいということで,この性格は実写だったら恥ずかしくて観ていられなかっただろうからアニメで大正解。

それに声優達がみんなうまい!若い役者を使ったということだがみんな役柄にぴったり。有名な俳優を使えばいいってもんじゃないのよ。ネッ,ミヤザキさん。

まあ,そんなふうにどたばたしているうちに深刻な問題が起こってきて,という後半の展開がサスペンスフルでほんとうにお見事。少々ドジで可愛く元気いっぱいの女の子と優しい男の子2人の友情物語にもなっていて爽やかな学園青春物としてもポイント高し。




=お気に入りの映画(^0^)
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