No.157(10月15日)


記憶の棘

04年アメリカ 100分
[監][脚]ジョナサン・グレイザー 
[出]ニコール・キッドマン/キャメロン・ブライト/ダニー・ヒューストン/ローレン・バコール

10年前に最愛の夫ショーンが死亡し,心の傷が未だに癒えないアナ。しかし何年も待ち続けたジョセフと結婚することを決める。そんなある日アナの前に見知らぬ10歳の少年が現れ「君の夫のショーンだ」と告げる。

というミステリー仕立ての物語なんだけど感想を書くのとっても難しい。書こうと思ったらネタバレせざるを得ないのだもの。ということでニコール・キッドマンがムチャクチャ美しい。ショートヘアーがとても似合っているのだ。こんなにきれいなら死んでも未練が残るのは当然だな。ミステリーといっても行き詰まる緊迫感,といった物ではなくてアナの心の揺れを丁寧に描いて静かな印象。音楽も撮影も美しい。お話的にはB級っぽいかもしれないけどキッドマンとブライトの極上の演技で一級品まで格上げされてという感じかな。

ショーンからアナに宛てた最後の手紙は書かずにはいられなかったのだろうけど彼女にとっては随分と残酷だな〜。

子役のキャメロン・ブライトって「ウルトラ・ヴァイオレット」「X-MEN」「アダム」にも出ていて最近一番目にする俳優だ。今日上映していた予告編にも出ていたし。




アダム 神の使い悪魔の子

04年アメリカ 102分
[監]ニック・ハム
[脚]マーク・ボンバック
[出]ロバート・デ・ニーロ/グレッグ・キニア/レベッカ・ローミン/キャメロン・ブライト

クローンをめぐる医学ミステリーで先が全然読めなくてドキドキであった。近い将来にホントに起こるかも,なんて思ってしまった。ただ遺伝子学者ウェルズの動機がイマイチ納得できなかったのが残念。

8歳の息子アダムを交通事故で亡くしたダンカン夫妻の前にウェルズが現れ、アダムのクローン再生を持ちかける。夫妻は提案を受け入れ、蘇った息子を育てていく。そしてアダムが死んだ年齢に達したときに彼らの周囲で奇怪な事件が起こるのだった。

もっとホラー色が強いのかと思ったら全然そういうのではなかった。クローンについてみんなが漠然とした不安を持っているといった意味でもいい題材だと思う。ウェルズが言っていたネズミの記憶に関する都市伝説が伝説ではなくなるっていうのはどうなんだろう。あり得るのか?

ダンカン夫妻の気持ちは分かるけど人生はもっと前向きに生きなければ,あかんよという事だな。けれどもこれから医学がもっと進めばクローンなんて技術的には簡単に出来るようになるのだろう。そのとき人類はどういう選択をするのか?去年の映画「アイランド」みたいな世界もありか。

デ・ニーロはやっぱり渋い。そして子役も難しい役を堂々と演じていてお見事。




ザ・センチネル 陰謀の星条旗

06年アメリカ 108分
[監]クラーク・ジョンソン
[出]マイケル・ダグラス/キーファー・サザーランド/キム・ベイシンガー

大統領暗殺!っていうからけっこう政治的な話も出てくるのかと思ったら完全エンターテイメント。普段見られないシークレット・サービスの描写が興味深い。大統領を守るためとは言えあそこまで徹底的にやるなんて凄いわ。でもあんなにがんじがらめに守られている大統領もつらい職業ね,なんて同情してしまった。

レーガンを暗殺から救ったベテランシークレットサービスのピートが現大統領暗殺の計画に加わっている,という容疑で逮捕される寸前で姿を隠す。彼を追うのはブレッキンリッジ(かつては親友であったのになぜか憎しみ合っている)だ。

というストーリーで荒唐無稽と言われればそうなんだが,観ている間はそれを感じさせないし,銃撃戦の見ごたえも十分。サスペンス的な要素もあるし。けど一番素敵なのはマイケル・ダグラスのエロオヤジっぷり。いくらなんでもそんな人妻と不倫しちゃまずいでしょ!逃げる姿もかっちょいいし,年はとってもまだまだ走れまっせ〜,ということで主演はキーファー・サザーランドではないのでご注意ください。




レディ・イン・ザ・ウォーター

06年アメリカ 110分
[監][製][脚][出]M・ナイト・シャマラン
[出]ポール・ジアマッティ/ブライス・ダラス・ハワード/フレディ・ロドリゲ

すっごく評判が悪いので観に行くのをためらっていたのだが観て良かった〜。やっぱり人の批評はあんまりあてにしちゃいかんね。前田○○という評論家はなんと5点(100点満点で)だよ。でも私はもう一回観たいくらいに気に入ったのだ。

「ご都合主義」だとか「登場人物の心理が描かれていない」「腑に落ちない点が多すぎる」とか言っている人が多いけどこれは冒頭でも説明があるように「おとぎ話」。なので本を読むように自分でイマジネーションを広げ,そして純粋な心で観ればこれほど面白い物語はないと思うんだけどな。

人類が目覚めて世界が救斉される数十年前に起きた出来事(=現在)を語っている。壮大なテーマなのに数日間のエピソードで舞台もアパートの敷地内限定。シャマランはこういう壮大なテーマを小さい日常レベルにして語るのがすごくうまい。

コープアパートの管理人クリープランドが水の精ストーリーを見つけ,介抱したところから不思議な物語が始まる。ストーリーは自分の世界に帰る前に大事なことをやらなければいけないのだ。アパートの住人が助け合ってそれを邪魔する「何か」と戦い,知恵を出し合う。音楽もとても美しかったし、笑いもあり感動もありでとても良かった。私は気がつかなかったのだけどそれぞれの役割を担っている人達はちゃんとそれまでの場面にヒントが隠されているらしい。ここんとこ意識してもう一回観ようっと。

大笑いしたのが唯一死んじゃう人の扱い。シャマランは絶対にあの手の人が嫌いなのだな。そしてもっと笑っちゃうのがシャマラン自身が一番おいしい役ってこと。まあ,意外とハンサムだからいいけどさ。




もしも昨日が選べたら

06年アメリカ 107分
[監]フランク・コラチ
[製][脚]スティーブ・コーレンほか
[製][出]アダム・サンドラー
[出]ケイト・ベッキンセール/クリストファー・ウォーケン

邦題と予告編でタイムスリップものと勘違いしていたよ。それに宣伝の「涙あふれる家族愛の感動ドラマ」ってのも大嘘。基本的にはあのおバカなサンドラーが帰ってきた!という感じで大爆笑巨篇なのだ。それに最近ちょっとアブナイ科学者というキャラが定着してしまったクリストファー・ウォーケンがやっぱりそんな役で出ているのが最高に可笑しい。それにケイト・ベッキンセールが可愛いのもポイント高し。老けメイクしてもきれいなの。

仕事仕事で家族をかえりみず,こんなに頑張っているのに!って切れそうな毎日のマイケル。そんなときにすっごく便利な万能リモコンを手に入れた。これさえあればテレビと同じように日常生活での消音,早送り,巻き戻しが自由自在なのだ。ってことで使いすぎで自分の人生メチャクチャに,というお話。

抱腹絶倒のギャグと下ネタに軽く家族愛をふりかけた展開で大満足。ラストはちょっと不満だけどコメディだからまあ,いいかって感じ。ということでアダム・サンドラーにはギャグものにまだまだ精進してほしいのだ。




イルマーレ

06年アメリカ 98分
[監]アレハンドロ・アグレスティ
[脚]デビッド・オーバーン
[出]キアヌ・リーブス/サンドラ・ブロック

オリジナルの韓国版は好きでした。んがっ,もう5年も前に観たので細かいところは当然覚えていない。ラストが納得いかないな〜って思ったような記憶があるが。

んで,ハリウッドがリメイク。それもキアヌとサンドラだ。ということでどんなふうに料理されているのかちょっと期待。

水辺のガラス張りの家から引っ越すことになったケイトが次の住人に宛てた手紙がなんと時空を超えて2年前の住人アレックスの元へ届いてしまい,その2年の時を隔てたまま文通によって二人は互いに心を通わせていく。というストーリーは当然同じ。ぼんやりと観ていると時間軸が時々混乱しちゃうけど,SFというより軽いミステリーっぽい流れが面白い。アレックスの父親のエピソードもぴりっときいている。中盤の出逢いがちょっと余計な気がするけど,あれがなかったら短編映画になってしまうか。

でも美しい自然と素敵な二人ということもあってちょっと変わった恋愛映画という見方も出来るのが良いのではないかしら。

そしてラスト……。う〜ん,かなりお気楽なところに落としたな〜ってのが正直な感想。まあ,ハリウッドの恋愛映画だからしょうがないか。




ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT

06年アメリカ 104分
[監]ジャスティン・リン
[製]ニール・H・モリッツ
[出]ルーカス・ブラック/BOW WOW/ナタリー・ケリー/ブライアン・ティー/サン・カン/北川景子/サニー千葉

笑える!これは正に日本人向け,というより東京に住んでいる人は2倍楽しめる映画だな。渋谷の街をレースしちゃうし,兜町の地下駐車場では夜な夜な派手なレースやってるし,USアーミーなのに信じられないくらいに狭い部屋に住んでいるし,超高級車をガンガンクラッシュさせるし(金持ち〜!)とツッコミどころ満載。それからヒロインの顔が惚れ惚れするくらいに真四角なのも...。

とは言っても街中のレースシーンは迫力あって良くできている。まさか東京であんな撮影が許可されるはずはないので合成やセットを多用しているのであろうけれど,違和感全然ないし。狭い立体駐車場でのドリフトレースなんてすっごいわ。細かいカット割りでスピード感あるし音も派手ということで車にそれほど興味なくても興奮しちゃう。

主人公は車好きというよりレース好きなヤツで派手な事故を起こして地元にはいられなくなり,在日米軍にいる父親を頼りに東京に来る。とやっぱり公道レースにひかれちゃんだな。ってことですんなり仲間になれるはずもなくトラブル続出って話。

KONISHIKIや日本人俳優もいっぱい出てくるし,その割にはホントにここ日本?ってな雰囲気もあって寛容な態度で観賞すれば面白さ倍増。間違ってもこんな東京嘘っぱちじゃんって怒っちゃダメよ。




ファイナルデッドコースター

06年アメリカ
[監][製][脚]ジェームズ・ウォン
[製][脚]グレン・モーガン
[出]メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ライアン・メリマン/クリス・レムシュ

う〜む,前作よりパワーダウンというかぬるくなったというか....。

主人公の予知夢によって事故から逃れた人々が,その後次々と不可解な死を迎える。果たして主人公は死から逃れられるのか!というお話がワンパターンなのはこのシリーズでは許されることであるので,その死に方に一工夫があったり,突然!!!というのがあって面白かったのだが今作はかなり控えめなのがわたくし的には物足りないのだ。でもビンが倒れてそれが次の物を動かして,またそれが...というドミノ倒し的な描写はありえない〜!って笑ってしまうほど楽しいけどね。

取っ掛かりもジェットコースターの事故というちょっとしょぼい物だし。そのかわり(?)ラストの大規模な事故はミニチュアやCGを使って迫力ある作りとなっていた。(でもだったらそれが冒頭の方が良かったかも)

なのでこの手のホラー系初心者の方が楽しめるのかも。そして前2作を予習なしに観て「面白かった〜」って思ったら1と2をビデオで見たほうがよろしいかと。特に2の事故のシーンは凄いですよ〜。これだけでもDVDを買う価値あり!と断言しちゃいます。




=お気に入りの映画(^0^)
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