|
★トンマッコルへようこそ 05年韓国 132分 |
|
朝鮮半島の山深くの村トンマッコル。素朴で純真な人たちが住み、自給自足の平和でつつましい暮らしを送っている(ってこの村が久石譲の音楽と相まってナウシカの実写版に見えてしまうのがうれしい)。そこへ米国人パイロット,韓国軍兵士,北朝鮮の兵士が時を経ずしてやってきて村は一転して危険な戦場と化してしまう!?のだけどここからはのほほんとした展開が絶好調。空からポップコーンが振ってきたり,イノシシと競争したりと爆笑場面も満載。 兵士達の心の移り変わりも自然だし,村人達の純朴さも嘘が感じられずにウルウルしちゃうところもある。知的障害のある少女も良い感じ。そして甘いままで終わらないラストは衝撃的。 久石譲だと知らなかったのだが最初の音を聞いただけで彼だと分かってしまうのはさすが,ということで音楽もすっごく良かった。 |
|
★16ブロック 06年アメリカ 101分 |
|
終わりよければ全て良し,という映画ですね。と言っても途中がひどいというわけではなくてラストがムチャクチャ良いので全体の印象がかさ上げされちゃったな〜ということ。ラスト30秒で涙腺の弱い私は泣いてしまったもの。 車で10分くらい先の裁判所に囚人エディを送り届ける任務を仰せつかった刑事ジャック。ところが護送途中に証人共々襲撃されてしまう。周囲が敵だらけの中果たして彼らは時間内に裁判所まで辿りつけるのか !? 落ちぶれた刑事とやたらとしゃべりまくるエディ(証人になるかわりに釈放される)とのバディームーヴィーというのはよくあるけれども,二人の掛け合いが楽しいし(でも実際にはこんなにしゃべるヤツが隣にいたらいらつくかも),彼らを取り巻く状況が異常なのですっごく楽しめる。映画の中の時間が実際の時間とほぼシンクロしているのも緊張感が余計に増してくる感じ。 二人の過去現在未来もさりげなく触れられていて,それがまた良いのよ。特にジャックのポジティブな考え方を肯定しているのには好感度大。 意外なオチとそれに続く感動のラスト。さすがリチャード・ドナー,って感じかしら。 にしてもブルースの老け方って演技?それともホントにこんなに年取ってしまったの? |
|
★スネーク・フライト 06年アメリカ 107分 |
|
洋上の飛行機の中で何百匹もの毒蛇(それもありとあらゆる種類)がはいずり回ったらどうなる!という一発ネタながら,サービス精神満点でムチャクチャ楽しませてくれる。ツッコミどころも満載ながらそれすらもおおらかに笑って許してしまえるのだ。おっぱいもばっちり拝めるし,男性がトイレに入ると×××という展開も分かっていながらもまじめにやっているので大笑い。蛇に食われて死ぬべき人がちゃんと死んじゃうのもいいね。 もちろん蛇だけじゃなくて飛行機が操縦不能になるというお約束もある。それを何とかする人にはびっくり仰天。サミュエル・L・ジャクソンじゃなくても墜落したほうがまし,と思ってしまいそう。 蛇が死ぬほど嫌い!という人にはお勧めしないけれども,それ以外なら観て損はないですよ〜。 |
|
ブラック・ダリア 06年アメリカ 121分 |
|
1947年のロサンゼルスの路上で女の惨殺死体が発見される。捜査にあたる若い二人の刑事,恋人,謎の大富豪の娘等が複雑に絡んで,事件はグチャグチャになっていくというストーリーで,二転三転する展開,事件がいくつも起こり,登場人物も入り乱れてなんか散漫な印象。なのでラストでそれらが一気に収束して全てがカチリとはまってもあんまりカタルシスを感じられなかったのだ。多分原作通りなんだろうけどもっと大胆に整理したほうが良かった? スカーレット・ヨハンソンがすっごく綺麗で,あのぽってりした唇にそそられちゃう。でもヒラリー・スワンクは令嬢というにはちょっと役不足な感じ。妖しさもイマイチだったし。そして惨殺されちゃった女性エリザベスはフィルムの中にしか出てこないんだけど薄幸そうな感じが出ていて印象的。それに目が大きくて引込まれそう。 もう一回観ればちゃんと内容を把握できて良いかも。それとも原作を読んでから観るか?ということでなんやかんや言ったけど多分もう一回観るのだ。 |
|
★カポーティ 05年アメリカ 114分 |
|
ということでこの映画はカポーティが冷血をいかにして書いたかという物語。5年という月日を圧縮しているので駆け足という気はするけど,それでもカポーティの取材方法,犯人との交流などが丁寧に描かれていて見ごたえ十分。 「ティファニーで朝食を」で大人気作家となったカポーティーがカンザス州の田舎町で起きた殺人事件を次の小説の題材に選び現地に飛ぶ。犯人達が逮捕され彼らと接触するうちにカポーティの内部で何かが変わっていく。最初は保安官に「冷血とはおまえのことか」って言われていたのに。小説だけでなく何かを想像する人にとってあまりに深く対象物と接するということはどういうことなのか,ということを鋭く描いている。 「何よりも君の死を恐れ,誰よりも君の死を望む」という宣伝コピーはこの映画の本質を見事に言っている。そして天才が普通の人になってしまった瞬間を見事に演じたフィリップ・シーモア・ホフマンが素晴らしい。 それにカポーティが人気作家になっていなかったら単なる変態オヤジだったのだなというもの良〜く分かったのだ。 |
|
ワールド・トレード・センター 06年アメリカ 129分 |
|
詳しい状況が何も分からない状態で非難する人々を救助するために世界貿易センタービルに入っていく港湾局警察官達。しかしマクローリンとヒメノはと倒壊したビルの地下に閉じこめられてしまう。ってここからが凄いのよ。真実の物語と言われなければ,そんな状況で生きていられるはずないじゃんとかそんな偶然あるわけないじゃん,なんて思ってしまうほど過酷な状況なの。こちらまで息苦しくなってくるほど。なのでニコラス・ケイジとマイケル・ペーニャはずっと埋まったままで演技していて顔なんて判別できないほど泥だらけ。役者って大変,なんて思ってしまったよ。 二人の家族の描写も情感過多にならずに下手にお涙ちょうだいになってないのが良い感じ。災害時にあっての人々の行動,それも悪を描かずに勇気や正義を描くことによってあの日を再現するという映画で素直に感動すると同時に物足りない気がするのは,やっぱりオリバー・ストーンということが頭の片隅にあるからかも。 |