No.166(6月3日)


スパイダーマン3

07年アメリカ 139分
[監]サム・ライミ
[原][総]スタン・リー
[脚]アルビン・サージェント
[出]トビー・マグワイア/キルスティン・ダンスト/ジェームズ・フランコ/トーマス・ヘイデン・チャーチ

周囲からつまらないという声が聞こえてきたので期待しないでいったのが良かったのかけっこう面白く観られたよ。ただ最初のゴブリンとスパイダーマンの戦いはCGしすぎていて好きではない。CG使ってもいいけど生身のアクションも感じられないと興奮しないのだ。それからこれだけ詰め込んだのなら3時間ぐらいあっても良かったのではないかしら。

ピーターのおじを殺したマルコが脱獄。怒るスパイダーマンに謎の生命体が取りつき、彼の心を闇に染める。一方、マルコも科学実験場迷い込んだことによりによりサンドマンに変身。両者の死闘が幕を開ける。それだけでも大変なのにゴブリン復活、さらに新たな敵まで登場。私生活ではメリージェーンとの恋も多難。八方ふさがりのピーターはどうなるのか!?

ブラックスパイダーマンになった時の勘違いピーターのはしゃぎぶりやセクシーダンスが痛々しくも笑える。あの笑みがサイコーに気持ち悪いよ。しかし主演の3人とも年取らないな〜。あと数作ぐらい続けても平気なのではないかしら。

もちろんスパイダーマンといえばド派手なアクションとVFX!ということで今回も迫力満点。細かいことは気にしないでこの世界にどっぷり入り込めばやっぱり満足だ。しかしハリーの執事よ。いくら寡黙が仕事だとはいえ「それもっと早く言えよー」。っていうか脚本お粗末過ぎ。

でもこれで完結??




ストリングス 愛と絆の旅路

04年デンマーク 93分
[監・脚]アンデルス・ルノウ・クラルン

デンマーク製の人形劇を「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督が日本語版に演出。とはいってもオリジナル版とほとんど同じとのこと。

世界観が秀逸。というのは普通人形劇ってあやつり糸をなるべく目立たせないようにするけど、これはぶっとい糸が何本も出ていて、人形達も糸によって生かされていることを認識しているのだ。特に頭の糸が重要でそれが切れると死んでしまう。そして人同士は繋がり、支配されているというテーマが心に残る。

CGは一切使わずに雨の中、雪の中、炎の中での人形達の演技は素晴らしいセットと相まって見ごたえ十分。サンダーバードみたいに唇は動かないけれど、表情が感じられる動きは人形師達の苦労のおかげ。群衆シーンなんて撮影の苦労さが忍ばれて涙…。

ヘバロン王国で、国王カーロが死亡した。王子ハルは、敵討ちのため城外に出てゼリスに向かうが、それは王の座をねらうカーロの弟ニゾの陰謀だった。ハルは旅の途中異民族の女性ジータと出会うのだが、その出逢いがへバロンとゼリスの運命を大きく変えていくことになる。

戦争シーンも凄いよ。上空から延びる無数の糸で空は真っ黒。下界での惨劇を想像すると怖くなってしまう。

そしてはっとするほど美しくまた余韻を残して訴えてくる感動的なラストシーンに拍手。




主人公は僕だった

06年アメリカ
[監]マーク・フォースター
[脚]ザック・ヘルム
[出]ウィル・フェレル/エマ・トンプソン/ダスティン・ホフマン/マギー・ギレンホール/クイーン・ラティファ

予行編ではすっごくつまらなそう、と思っていたのだがなんとなく観てしまった。だけれどもこれ、とても面白かったのよ。

主人公ハロルドは毎日ほとんど変わることのない(なにしろ歯をみがく回数まで一緒))日常生活を送っている会計検査員。ある日突然小説を読んでいるような声が頭の中に聞こえてきた。なんとそれが彼の行動を逐一なぞっている。おまけに彼が死んでしまうというエンディングが用意されているのだ。その物語を書いているのがカレンということが判明するが…。

と全くありえない環境でのコメディーなんだけど、役者達の素晴らしい演技で原因なんてどうでも良くなって、そのドタバタぶりに笑って、ほろりとして、と正に私の好きな王道パターン。ラブコメ風な味付けも恋人が可愛くて程よい加減。

ハロルドを演じているのがウィル・フェレルでその無表情さがサイコーにおかしいの。そしてエマ・トンプソンの破滅型な作家がメチャリアルで傑作。リアルというより普通の人がイメージする作家っていう感じでこれまた笑える。ダスティン・ホフマンもちょい汚い大学教授を好演。

ハロルドが人生の最後をどう生きるかってことで取った行動がどれも些細なことなんだけど、その些細さが愛おしいのね。最後まで普通の人で、小さい幸せ、夢というのが大事なんだな〜ってしみじみ。




バベル

06年メキシコ 143分
[監][案][製]アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
[出]ブラッド・ピット/ケイト・ブランシェット/ガエル・ガルシア・ベルナル/役所広司/アドリアナ・バラッザ/菊地凛子

いろんなエピソードが詰め込まれていて最後まで退屈する暇なんてなかったけど,結局は何を言いたかったのか分からんかったよ。銃をおもちゃにしてはいけませんっていう教訓か?人間は勝手にそれぞれ生きていて同じ共同体にいても分かり合うことはないっていう当たり前のことが言いたかったのか?

モロッコで観光旅行中のバスに乗っていたアメリカ人女性が銃で撃たれたことから始まる混とんの物語。この女性をケイト・ブランシェットが演じているんだけど,もったいないというか豪華な使い方というか。ほぼ寝てるだけなんだもん。で,彼女を異郷の地で介護する夫との話がメインで,彼らの留守中の家での出来事,それに犯人,銃の元所有者のいる日本での話が盛り込まれている。時間軸がずれているし目まぐるしく展開が変わるのでぼんやりしているとなんのこっちゃか分からなくなる人もいるかも。それにラストもこれで終わっちゃうの?って感じで肩透かし。テロだなんだと騒いでいたのにあっさりしすぎ。

なので一番の見どころは菊地凛子の体を張った演技ってことになっちゃう。難しい役を見事に演じていたし話題の(?)黒々ヘアーを大スクリーンで拝めたし。ただ彼女の行動や心理は何にも説明されてないので私には想像もできんというか不可解なだけ。

なので映画を深読みして色々考える人にはお勧めだけど,私みたいに単に面白ければOK,という人には物足りないかも。




イノセントワールド 天下無賊

04年中国 116分
[監][脚]フォン・シャオガン
[出]アンディ・ラウ/レネ・リュウ/グォ・ヨウ/リー・ビンビン

アンディ登場…,と同時にププッ。あまりにも似合わない髪形に笑ってしまったよ。

詐欺とスリを職とするワン・ポー(アンディ)とワン・リー(レネ)のコンビ。ただリーはそんな稼業から足を洗いたがっていて二人の仲はかなりトゲトゲ。そんな時一緒の列車でシャーケンという純朴な青年と出逢う。純朴といっても超がつくくらいで世の中に悪人なんていないと信じていて大金を持っていることを大声で話しちゃう。そんな彼に目をつけたのはポーとリンなだけはなく,列車の中(上でのアクションもあるよ)で強盗団,警察までも巻き込んでの大乱戦の始まりとなる。

中国では大ヒットとなったようでシャーケンに自分たちを,彼を助ける側にスーパーヒーロー登場の願望を見いだしたのかな。というのは考えすぎか。髪型は変でもアンディはかっこいいし,強盗団のリー・ビンビンはすっごく色っぽいし,大金をめぐっての攻防戦は色んな技を見られて楽しい。

展開にちょっとぬるいところもあるけど,ラストのリーの表情がとても良くて,もうそれだけで全て許しちゃうって気になるよ。バリバリのアクションよりも感動的なストーリーを観たいという人にはお勧め。




=お気に入りの映画(^0^)
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