No.171(11月3日)


ヘアスプレー

07年アメリカ 116分
[監][総]アダム・シャンクマン
[出]ジョン・トラボルタ/ミシェル・ファイファー/ニッキー・ブロンスキー/クリストファー・ウォーケン

こんなに底抜けに楽しい映画って久しぶり。
ニッキー・ブロンスキーのウルトラ天然ハッピーキャラの笑顔が素敵。
そしてそれを上回るのがトラボルタ。
超巨漢女装メイクでも軽やかに踊る!歌う!
彼(彼女?)が主役といってもいいかも,というくらい大活躍。

おデブな女子高生トレーシーは大好きなダンステレビ番組の
コーニー・コリンズ・ショーのオーディションに挑戦して見事レギュラーに。
そして人気者になってしまう。
それが面白くない金髪美女親子がけ落とそうと策略を巡らせる。
という物語でこの金髪美女の親を演じているのがミシェル・ファイファー。
このキャラが彼女というのが笑える。
単なるおバカ,なんだもの。

その他クリストファー・ウォーケンや名前も知らない人まで
みんなキャラがたってるし歌って踊って,一人もおろそかにしてないのがあっぱれ。

人種差別反対のテーマも盛り込んで単なるおバカ映画で終わってないところも好感度大。

席でおとなしく座ってないで手拍子打って一緒に歌いながら観ると
もっとハッピーになれそう。
DVDが出たらぜひ!




クワイエットルームにようこそ

07年日本 118分
[監][原][脚]松尾スズキ
[出]内田有紀/宮藤官九郎/蒼井優/りょう/妻夫木聡/大竹しのぶ

実は内田有紀の動く姿というのは始めて見た。
なので今までの彼女がどんな役者(歌手?)なのかは知らないけど
この作品では素晴らしい。
彼女の迫真の演技がなかったら悲惨な映画になっていたかも。
青いワンピース姿でスックと立つお姿に惚れ惚れ〜。
ナイスボディーのお披露目もうれしかたっりして。

駆け出しのフリーライターの明日香はわずか800字の原稿が書けずに七転八倒。
おまけに同棲相手との関係,諸々のストレスなどが重なって昏倒。
気がつくと真っ白な病室(クワイエットルーム)に梗塞されているではないか。
そこでの明日香の再生までの14日間を描く人間ドラマなのだ。

と書くとドロドロの暗い話しかと思えちゃうけど過激なギャグ満載で
爆笑シーン多数あり。
そして笑っているうちに怖いラストシーンがあって「普通」とはなんぞや?
って考えさせられてしまうのだ。

ほとんど病院のワンフロアのみでお話は進んでいき
ときおり娑婆の様子が挿入されるという構成が効果的。
観客も明日香同様最初はわけが分からず戸惑うのだが
だんだん理由が明らかになっていく過程がスリリング。

担当ナースの山崎とのバトルや他の入院患者との交流なども
笑えると同時にちょっとしんみりしたりする。
他の役者達の演技も素晴らしい。
やっぱり大竹しのぶは凄い。妻夫木聡も眉毛繋がってておかしい。
蒼井優,可愛いし。
宮藤官九郎いは爆笑。でも彼のおしりは触りたくないけど…。

笑って笑って,そして色々考えて。
自分もひょっとして普通じゃないかも,なんて思ったりして。




ゾンビーノ

06年カナダ 93分
[監][脚]アンドリュー・カリー
[脚]ロバート・チョミアック
[出]キャリー=アン・モス/ビリー・コノリー/ディラン・ベイカー/クサン・レイ

子供と心を通い合わせたり,笑ったりしたらゾンビじゃないじゃ〜ん,
と怒っちゃうようなこだわりのある人は観ない方がいいかも。
私はビミョー。だけどもうちょっとゾンビっぽい方が良かったな。
あの可愛らしいバブ君(死霊のえじき)みたいのがいっぱい,
というのなら大満足だったのだけれど。
きれい過ぎるのでゾンビではなくて,
単にのろまで青白い顔の雇われ人って見えちゃうのでちょっとしらけちゃう。

それにもっとスラップスティックなギャグが満載かと思ったけれど
意外と真面目な(?)ストーリー(クスクスは笑えるよ)で
家族の愛,夫婦の絆,父と息子の葛藤などが主要なテーマなのだ。
ってそんなに大げさなものではないが。

時代は50年代風なポップで明るい世界。
そこに違和感バリバリのペットのゾンビがウロウロ,という世界観には大笑い。
そこで繰り広げられるゾンビとの友情,ゾンビとの愛(!)。
そして人間同士の愛と裏切りも
描かれるのだ(だからそんなに大げさではないって)。

ゲロゲロなシーンもないので
ホラーにちょっと興味があるけど,怖過ぎないで
尚且つ笑える映画が観たい人にはお勧め。




インベージョン

07年アメリカ 99分
[監]オリバー・ヒルシュビーゲル
[出]ニコール・キッドマン/ダニエル・クレイグ/ジェレミー・ノーサム

ノーブラ,白いシャツにピンクの乳首がうっすらと…。
これだけで映画料金の価値あり!
母親,恐怖で逃げ惑う,反撃する,ということなんだけど
もう,壮絶なくらいにニコール・キッドマンが美しい!
これで映画料金の倍の価値あり!
以上,感想終わり。では手抜きですな。

帰還中に空中爆発し木っ端みじんになったスペースシャトル。
残骸が地球に降り注ぐが,それには未知の生命体が貼り付いていたのだ。
その生命体に乗っ取られた人々はゾンビのように増えていき,
普通人排除に動き出す。
果たしてこのまま地球は彼らのものとなってしまうのか!?

リメイクということもあり,ストーリーは新鮮味ないけど
ニコール・キッドマンの……,あっ,しつこい?
オリバー役のジャクソン・ボンド坊やが可愛いし,
ダニエル・クレイグも渋くて素敵。
それに人が群がるカーチェイスやゲロゲロなシーンがえぐい!
乗っ取られ人間に執拗に追いかけられ
彼女が孤立無援になっていくなど,ハラハラドキドキ。
眠ってはいけないという設定も効果的。

単純なアクションSFなんだけど,色々考えさせられる。
人間に感情が無くなり全体主義になったら,
無益な争いは起こらず世界は平和になるのか?

しかしニコール・キッドマン主演じゃなかったら
DVD直行という雰囲気があるのもこれまた事実…。




地球へ2千万マイル

オリジナル1957年
[監]ネイザン・ジュラン
[特撮監督]レイ・ハリーハウゼン
[出]ウィリアム・ホッパー/ヒュー・マルロー/ジョーン・テイラー/ケネス・トビー/フェース・ドマーグ

レイ・ハリーハウゼン初期3作品がカラー版で蘇る!ということで
東京国際映画祭に行ってきた。
50年前に作られたレイ・ハリーハウゼンの3作品をカラー化したものを上映。
ということでスクリーンで観られるのはこれしかない!
子供の時にテレビで「シンドバッド7回目の航海」を見て
すっごく興奮したのを思い出したよ。

イベントとしては12月に発売されるDVDboxの
宣伝という感じだったけどね。
(6万円もするので買えない…)

で,モノクロ作品をカラー化?って疑問だったんだけど
出来の素晴らしさに唖然,呆然。
最初からカラーで撮ったのではないかと思うくらいに自然なの。
すっごい手間がかかったとは思うけど。

1本目の「地球へ2千万マイル」は怪物の造形,動き,合成など
素晴らしいし,ヒロインがきれいというのもあってすっごく楽しめた。
金星探検から帰ってきたロケットの中から怪物が現れ大暴れ,というストーリー。

けど「世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す」「水爆と深海の怪物」は
特撮もお話もしょぼかったよ。
美しいヒロインが救いだったけど…。




パンズ・ラビリンス

06年スペイン・メキシコ 119分
[監][脚]ギレルモ・デル・トロ
[出]セルジ・ロペス/マリベル・ベルドゥ/イバナ・バケロ/ダグ・ジョーンズ

ダークファンタジーを通り越して,随分と残酷な物語だ。

母親と共にゲリラとの戦いにある山中の兵舎に住む事になった少女オフェリア。
母親はそこの大尉と再婚したのだ。
ただ,どうも愛ある結婚ではないようだし,大尉の残忍な性格が不安材料。
(拷問シーンなんて思わず目を背けてしまうほど)

ゲリラの襲撃,新しい父親,母親の体調,ゲリラを手引きする使用人など
少女にとってはあまりにも過酷な現実。
そこに幻想世界の牧神パンが現れ
魔法の王国へ行くための3つの試練が与えられた。
ってこの幻想世界も現実に負けず劣らず恐怖と血とヌルヌルの世界。
幻想と現実が入り組みまじりあって悲劇が準備されてゆく。

この幻想世界の住人達の美術,造形が現実と悪夢のミックス加減が素晴らしい。

子供の頃って嫌な事があると甘美な世界を夢見る事があるけれど
現実の世界を引きずって,というかそれ以上に過酷なのが痛々しい。
ホントにこの王国は存在するのか。そして彼女はそこの姫なのか。
もし行く事ができれば幸せになれるかも知れないと
いちるの望みを持ってオフェリアの試練は続くのだ。

ラストで彼女がとった行動。それは自分を省みない無償の愛。
それは救いになったのか。

ハッピーエンド?と思いたいけど,そうではないのが悲し過ぎる。
でも彼女は幸せだったのかも…。




エディット・ピアフ 愛の讃歌

07年フランス・チェコ・イギリス 140分
[監][脚]オリビエ・ダアン
[出]マリオン・コティヤール/シルビ・テステュー/パスカル・グレゴリー/エマニュエル・セニエ/ジャン=ポール・ルーブ/ジェラール・ドパルデュー

壮絶なる人生。いくつか歌は知っているけれど本人については全く知らなかった。
伝記物にありがちな駆け足的なところはあったけれど,それでも見ごたえ十分。
一番びっくりしたのが47歳で死亡の割には晩年の外見は老婆そのもの。
薬とアルコールの影響って恐ろしいよ。

生まれは社会の底辺,というかどん底。
そのまま埋もれしまう人が多いのだろうけどピアフは
歌を武器に成功していく。
信頼するオーナーの死,恋人の死などの悲劇が彼女を襲うけれど
やっぱり歌が命なんだな〜。
歌い手的には凄い人だけれど人間的には疑問な所もいっぱいある人。
でも歌い手はステージが全て。最後までそこにこだわった情熱には涙。

マリオン・コティヤールの演技は非常にすばらしく、
20代から老女のように見える死の直前の47歳までを見事に演じ切っている。

ラストのいくつかの断片的な映像が印象的。
特に父親とのエピソードは本編ではあまり語られなかったことを
想像させてくれてまたまた涙。




ローグ アサシン

07年アメリカ 103分
[監]フィリップ・G・アトウェル
[出]ジェーソン・ステイサム/ジェット・リー/石橋凌/ジョン・ローン/デボン青木/ルイス・ガスマン

FBI捜査官のジャックとトムは,伝説的な殺し屋ローグを追い詰めるが,
惜しくも逃げられてしまう。
数日後,トムが家族もろとも惨殺死体となって発見され,犯人はローグと思われた。
そして3年後,ジャックの前に再びローグが姿を現し,壮絶な死闘が始まるのだ。

ということで笑いどころ満載の完全おバカアクション。
舞台はサンフランシスコのヤクザ街なのだが,珍妙なる日本語,
日本の文字等々が楽しい。忍者まで登場したのは大笑い。
ジャックの日本語なんてオイ,オイ,オ〜イ字幕入れろよ〜。
というか日本人俳優が出てるんだからちょっとは意見しろ〜って感じ。
(アメリカではこれでいいのだろうけど日本人が観ちゃうとね〜)

けどそれを容認すると,裏切りのストーリー,カーアクション,銃撃戦など
頑張っててスリル満点。
欲を言えばジェット・リーとジェイソン・ステイサムとの
肉弾アクションがもっと見たかったけど。

主演の二人もかっこよかったけど,石橋凌も頑張ってた。
久々のジョン・ローンが意外と若いのでびっくり。
デボン青木の日本語は吹き替えらしい(日本公開版だけ)。
と退屈している暇はなし。

と,突然ラスト20分くらいで驚愕の真実が明かされる!
それまでのおバカさとのあまりのギャップに唖然。
思わず「え〜!!!」と叫んでしまったよ。




=お気に入りの映画(^0^)
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