浮き雲(96年フィンランド)

監:アキ・カウリスマキ
出:カティ・オウティネン/カリ・バーナネン

夫は市電の運転手、妻はレストランの給仕長の中年夫婦、慎ましくも幸せな生活を送っていた二人が相次いで失職してしまう。それから始まる残酷な物語をユーモアを交えながら静かに追っていきます。職が見つからずどん底になりながらもお互いを信頼している二人が片寄せあって悪戦苦闘している姿は悲しいけれどもなぜか暖かい気分になります。この二人、アメリカ映画みたいに冗舌だったり派手じゃないし、どっちかっていうとブス・ブ男なんだけどしっとりした演技で存在感ありすぎ。進退極まったかに思えたとき希望と再生を感じさせるラストに大拍手。


ヘラクレス(97年米)

監:ロン・クレメンツ

子供の時楽しみにしていたTVアニメの「マーティ・ハーキュリー」ってヘラクレスのことだったのね。愛と勇気、姿形よりもハートが大事といういつものメッセージをあまりくさくならずに伝えるという技に関してはやっぱりディズニーはうまいよね。縦横無尽のカメラワーク、なめらかなアニメーション、笑いと感動の物語、魅力的な音楽とこれだけ全てそろえば文句ないでしょう。上映時間が短いのではしょっちゃってるのか、ヘラクレスの愛する女性が単なる刷り込み効果のような気がするのが残念でした。もちろん大感動のラストに盛り上がるんだけどその後がよくない!怒りまくり。なんでフミヤのビデオがながれてくるんじゃ〜!ファンなら喜ぶんだろうけど僕は思わず眼と耳を覆ってしまいましたよ。エンドロールの後に流すとか幕間に流すとかして欲しかった。よくディズニーが承諾したもんですね。


食神(96年香港)

監・出:チャウ・シンチー
出:カレン・モク/ン・マンタ

香港料理界の絶対の存在、食神の座から裏切りによって引きずり下ろされたチャウ・シンチーの愛と復讐とドタバタの日々を描いた大感動巨篇。食い逃げをするほどに落ちぶれてしまった彼は、下町の心優しく、おバカな連中に助けられ一緒に第一線に返り咲くため悪戦苦闘する、なんてストーリーを言ってもしゃあないわな〜。その場限りの突発性ギャグと世にも不思議な料理の数々を堪能して大満足。カレン・モクの大迫力の姐御姿にはぶっ飛びます。


ジャングル大帝(97年日本)

監:竹内啓雄

TVシリーズより原作に近い物語と聞いて期待が膨らむ一方、果たしてどこまでと思っていたけど大満足。ムーン山の近くにレオが君臨するジャングルがあり、その山にあると言われている月光石を求めてハム・エッグ率いる探検隊がジャングルを荒らしまくりレオの怒りは爆発。そんなときジャングルに死斑病がまん延、ヒゲオヤジがその脅威からジャングルを救ったことからレオはヒゲオヤジと共にムーン山を目指すことになる。原作でのレオたちが日本語のお勉強会をして、しゃべれるようになる部分があまり好きじゃないのでどうなるかと思っていたら言葉じゃなく心が通いあうという設定になっていて気に入りました。大自然と生き物(勿論人間も含む)の闘争と征服、愛と勇気の物語で、ムーン山での衝撃、それに続く希望のラストに心が震えます。ただ欲を言えばディズニー程じゃなくてもいいからもうちょっとなめらかなアニメーションだったらうれしいな〜。連載が開始されたのが昭和25年とはびっくり、手塚治虫は永遠に不滅ですね。


スクリーム(96年米)

監:ウェス・クレイブン
出:デビット・アークエット/ドリュー・バリモア/ネーブ・キャンベル

一見ホラーの衣をまとっていてショッキングな場面もあるけど実際はとってもよくできたダークな青春コメディ。猟奇的な連続殺人が起こり町は恐怖の虜となるが能天気な高校生たちには関係なく、パーティーを開くがそこにも殺人鬼の影が忍び寄ってくるというもので、ドリュー・バリモアが殺人鬼に電話で翻弄されるファーストシーンから意外なラストまで眼はくぎ付け。ホラーオタクたちの会話が傑作よ。「すぐに戻ると言った人は絶対に帰らない」「処女は…」とかで笑わせといてすぐにびっくりさせるんだもん。


ラリー・フリント(96年米)

監:ミロス・ファオマン
出:ウディ・ハレルソン/コートニー・ラブ

雑誌ハスラーを創刊したラリー・フリントと彼を熱愛する元ストリッパーの妻アルシアの物語。ストリップクラブの経営者のラリーは店の宣伝のための雑誌を作り、それが200万部を売るまでに成長するが、猥褻罪、名誉棄損などで次々と敵を作り、ついには銃で撃たれ下半身不随になってしまう。そんな彼を支えているのが妻のアルシア。ウディ・ハレルソンのなりきりの迫力の演技もすごいけど最愛のジャンキーな妻をリアルに熱演したコートニー・ラブが最高!今まで全然観た記憶がないけどこれから要注目ですね。しかし裁判の席でもあんな暴言を吐き続け、それがもとで刑務所に入れられても改めないラリーって勇気があるのかバカなのか、すごい信念の人ですね。



=僕のお気に入りの映画(^0^)

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