Cinema Hei-san
No.22

★革命の子供たち(96年濠)

監/脚:ピーター・ダンカン
出:ジュディ・デイビス/サム・ニール/リチャード・ロクスバーグ

なんと、スターリンに隠し子がいた! その大胆な発想にインタビューやニュース・フィルムを巧みに織り交ぜ、親子の確執を軸に40年の出来事を壮大にもアホくさく描き出していく手腕はお見事。1951年スターリンに憧れ革命を夢見るオーストラリアの女性ジョーンは、なんとその憧れの人と一夜を共にし、しかも腹上死までさせてしまう。国に帰り、ジョーンはその息子を革命の騎士に育てようとするのだが、1990年逆に権力側の独裁者になろうとしていた。革命こそわが命の超過激なジョーン、気の弱い彼女の夫、二重スパイのサム・ニール、好色なスターリン、牢獄に入るのが好きな「息子」などなどその他ちょっと変なキャラクターがいっぱい出てきて、笑い・シリアスがごちゃまぜになったヒューマン・コメディ。


★恋愛小説家(97年米)

監/脚:ジェームス・L・ブルックス
出:ジャック・ニコルソン/ヘレン・ハント/グレッグ・キニア

もうこれはミスマッチの勝利でしょう。あのジャック・ニコルソンが恋愛小説家、女性が苦手、異常なまでの潔癖症、とくればこれだけで笑えちゃうよね。憧れの女性キャロルに「始めて見たときからハンサムだと思ってたわ」なんて言われちゃうしね。頑固でわがまま、みんなから嫌われ者の独身の小説家メルビンは、隣人の飼い犬を預かることになってしまう。最初は汚らしいものでも扱うようにしていたんだけど心を通いあわせるようになるんですよ。で、この犬がアカデミー賞あげてもいいくらいにメチャ可愛い演技。この犬によって周囲に心を開くようになり憧れのキャロルをデートに誘うんだけど小説と現実はえらい違い、毒舌も災いして失敗の連続。けど初めての恋にとまどうメルビンが可愛くて涙を誘います、と、同時に笑いもね。今、注目のスキート・ウーリッチがちょっとだけ登場、「タッチ」に続いてまたまたおしりを披露してるのも見どころのひとつか? ヘレン・ハントの笑顔が最高! 気丈なシングル・マザーで、メルビンが頭が上がらないのも納得。


★スターシップ・トゥルーパーズ(97年米)

監:ポール・バーホーベン
脚:エド・ニューマイヤー
出:キャスパー・バン・ディーン/ディナ・メイヤー/デニース・リチャーズ

これはすごい! 戦争&戦争映画の究極のパロディーですね。巨大昆虫型エイリアンが地球侵略をはかるはるか未来。高校生ジョニーは宇宙パイロットを目指すカルメンを追って軍隊に行く。そこで数々の試練を乗り越え、ついにはエイリアンとの壮絶な戦いに参加する。と、お話は単純なんだけどこのエイリアン、バクズとの戦いがすさまじい。数が半端じゃないし、戦うことだけが本能のやつら、撃っても撃ってもなかなか死なない、前進あるのみ。もちろんCGなんだけどあのフィル・ティペットが作ってるだけあって完ぺきなのね。某スポーンみたいに「コピー&ペーストしちゃいました〜」みたいなちゃちさが皆無。宇宙船もかっこいい〜、これだけで1本映画撮れちゃうくらいの見事な造形。これは大画面で堪能する映画ですね。


★バタフライ・キス(95年英)

監:マイケル・ウィンター
脚:フランク・コレトル・ボイス
出:アマンダ・ブラマー/サスキア・リーブス

北イングランド、ランカシャーの寒々とした風景の中で繰り広げられる優しくて、残酷な愛の物語。ハイウェイ沿いのガソリンスタンドをジュディスという名の女性を探して歩くユーニス。この女性が立ち去った後には死体がゴロゴロ。神様に見放されていると思い、殺人を重ねていく彼女と偶然であったミリアム、彼女も年老いた祖母とひっそりと暮らし、愛から見放されている。そんな二人が愛と救済を求めて旅をしていくのが悲しく、やるせなく、美しい。でも単なる、静かな映画じゃないよ。ユーニスなんか全身、入れ墨とチェーンで見てるだけで痛そうだし、殺人は日常茶飯事だし。愛するが故の女性二人の絶望、嫉妬、喜びも突き刺さってきます


ドーベルマン(97年仏)

監:ヤン・クーネン
脚:ジュエル・ウサン
出:バンサン・カッセル/モニカ・ベルッチ/チェッキー・カリョ

いやぁ〜、キレてます、ぶっ飛んでます。ちょっとついていけないな〜。オープニングのCGは不気味+可愛くてけっこう好きなんだけど、本編に入るとバイオレンスたっぷり、そればっかとも言う。ドーベルマン率いる強盗の一味が銀行を襲撃、パリ市警を翻弄し、逃げ延びるんだけど、超過激な警部クリスチーニが出てきたからさぁ大変。こいつほんとに警部? 犯人だけじゃ飽き足らず家族まで脅かすし、クスリまでやり放題の傍若無人。目が怖いよ〜、夢に出てきそう。ということで強盗一味のお話しではなくて警部クリスチーニの方が完全に目立っちゃってます。


★=僕のお気に入りの映画(^0^)
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