Cinema Hei-san No.32(12月21日号)

ダイヤルM(98年米)

監:アンドリュー・デイビス
脚:パトリック・スミス・ケリー
出:マイケル・ダグラス/グウィネス・パルトロウ/ビゴ・モーテンセン

ヒッチコックの「ダイヤルMを廻せ」ははるか昔にテレビで見ただけなので全然覚えてない、ということで全くの新作として楽しめました。冷たい感じの金持ち、窮地に陥ると人格が変わってしまう男を演じるとM・ダグラスってのはぴったりですね。事業に失敗し、おまけに妻に愛人がいると知った哀れな夫が選んだ道は資産家の娘である妻を殺すこと。その実行犯として選んだのがなんと妻の愛人なんですよ。用意周到な計画を立て、完全犯罪が成立するのか?はたまた妻の反撃があるのか?いや、その愛人がどうでるのか?最後までハラハラドキドキ。イヤ〜、金持ちってのは怖いもんです。その点僕は安心ですね〜。グウィネス・パルトロウって愛称はなにかな〜、グーちゃん?パーちゃん?


アンツ(97年米)

監:エリック・ダーネル/ティム・ジョンソン
脚:トッド・アルコット
声:ウディ・アレン/シャロン・ストーン/シルベスター・スタローン

すごい!すごい!すごいぃ〜!
楽しい!楽しい!楽しいよぉ〜!
なにがすごいかっていうとCG。ほんまによう出来てるんやわ〜。アリたちの表情の豊かさ、行動、そして大群衆の時も全部動き・体格が違うし、顔も1匹1匹個性があるんですよ。カメラがひいたときも背景、造形、奥行感が完ぺきなの。これだけでも圧倒されるのにストーリー、声の出演等楽しいことがいっぱい。主役のZは小心者で悲観論者のウディ・アレンそのままだし(アリになっても精神科医に通ってる)、彼の友達のマッチョは演技派(?)に転向する前のスタローン、ジーン・ハックマンの悪役ぶりもいつものとおり。顔もみんな似ているし、映画好きな人が見たら更に楽しめること確実。と思っていたのに見事にコケましたね〜。早々と打ち切り館続出。ま、確かにキャラクターが可愛いとは言えないからね。


知らなさすぎた男(98年米)

監:ジョン・アミエル
脚:ロバート・ファラー
出:ビル・マーレー/ピーター・ギャラガー

今ちょうどバスター・キートンの自伝を読んでいるんだけど、その中に「今のコメディアンは渡された脚本で、監督のいいなりになっているだけ」というのがあって、この映画を見ている間、ん〜確かに、と納得してしまった。ちょこちょことは面白いんだけど、別にビル・マーレーじゃなくてもOKなんですよ。そういうふうに割り切っているのならもっと面白い脚本を選べ!って思っちゃいます。イジョーに能天気な男が兄からプレゼントされた犯罪体験ゲーム・ショー(M・ダグラス主演の「ゲーム」の廉価版ね)がいつのまにか本物の大事件にすり替わったことを知らずに楽しんでしまうノーテンキ男のお話し。


ビッグ・リボウスキ(98年米)

監・脚:ジョエル・コーエン
脚・製:イーサン・コーエン
出:ジェフ・ブリッジス/ジョン・グッドマン/スティーブ・ブシュミ

変な野郎どもがいっぱい出てくるとってもおかしな物語。無職の男が自分と同姓同名の大富豪の男の存在によって大トラブルに巻き込まれる。主演のジェフ・ブリッジスがミョーにはまりすぎてて笑っちゃいます。無職で気ままな彼デュードがヴェトナム戦争の思い出を引きずるウォルターという友人のアドバイスを真に受けたためにあれよあれよという間に危機また危機の連続に見舞われる。この二人の会話、行動のビミューなずれかたが傑作。状況を悪化させるウォルター役のグッドマン、イマイチ元気のない元サーファーのブシュミ、彼らのボーリングのライバル等々、風変わりな連中がデュードを媒介にしてバカバカしくもテンポよく、哀しみさえも伴ってドラマが進んで行きます。


アルマゲドン(98年米)

監:マイケル・ベイ
脚:ジョナサン・ネンスレー
出:ブルース・ウィリス/ベン・アフレック/ビリー・ボブ・ソーントン

「ディープ・インパクト」とは似て非なるものですね。徹底的に家族の物語で、それに隕石衝突のパニックものが合体したという気分。ヒロイン・リブ・タイラーの親父の歌がしつこいくらいに使われてもいるしね。石油採掘会社の面々が地球に衝突寸前の隕石を爆破しに宇宙へ行く。親分のB・ウィリスは落ち着いているんだけど、部下達がみんなかなりアブナイやつらでムチャクチャ頼りないのよ。NASAの幹部じゃなくても「地球をこんなやつらにまかせていいのか〜」と思っちゃう。でもそんなやつらがヒーローに変わる瞬間、これがかっこいいんですよ〜。その部下の一人が地球を発つ前に別れた奥さんの所へ行ったときの表情がすごくいいんだわ〜、と思っていたらこの人「スリング・ブレイド」(傑作!)で監督・脚本・主演をやっていた人なのね。いや〜、全く別人、役者ってすごい!才能ある人ってすごい! 恐竜時代に隕石が落ち、タイトルが爆発するオープニングから引き込まれ、小隕石が次々とニューヨークを襲うシーンに口がアングリ。泣けるシーン、笑えるシーン、ラブラブなシーン、完ぺきなSFXと見どころ満載で、超大作としては久々にお勧め。そうそう、松田聖子が出ているんですね〜、と言わないときっと誰も気がつかないでしょう(^^)。


地球は女で回ってる(97年米)

監・脚・出:ウディ・アレン
出:エリザベス・シュー/ジュディ・デイヴィス/デミ・ムーア

ウディ・アレンの神経症的な雰囲気があまり好きじゃない、と思いながらもいつも観てしまうんですよね。今回も豪華出演人で、彼、彼女達のオトボケ、ピンボケぶりが楽しい、って思ってたらロビン・ウィリアムズはほんとにピンボケでした。ベストセラー作家ハリーは私生活をネタにしていることからかつての恋人達からは恨まれるばかり。振り返ってみたら誰も回りにはいない。しかたなく母校の表彰式に娼婦を連れて行ってしまう。というストーリーもおかしいけどその場その場のギャグを楽しむのが正解かな。しかし、彼ほど好き放題作ってる人っていないんじゃないかな〜。「誰か、ウディ・アレンを止められなかったのか!」という批評に笑いつつ大納得。


★=僕のお気に入りの映画(^0^)

Next page1998. contents