No.34(99年8月16日)


となりの山田くん(99年日)

監・脚:高畑勲

劇場に入ってあまりの入りの悪さにびっくり。2割ぐらいしか席がうまってないの。くすくす笑いがいっぱいで、ほのぼのしていて、ちょっとシリアスな場面もあって、とわたくしとしては大満足でした。それに水彩画タッチの絵であのキャラクターがちゃんと動くのにはびっくり。背景なんて超単純に省略されているのにちゃんとそれとわかるのね。冒頭の車なんて省略しすぎて子供の絵よりもひどいのではないかと笑っちゃうほど。あれなら僕にも描けそう(?)。ここ何作かのジブリのアニメはどうも好きになれなかったけど、これには満足。




アイズワイドシャット(99年米)

監・脚:スタンリー・キューブリック
出:トム・クルーズ/ニコール・キッドマン/シドニー・ポラック

直接的なSEX描写もあるのだけれどそれよりもニコール・キッドマンのなにげない表情にどきどきしっぱなしでした。ほんまに美しいのよ〜。特に冒頭、お酒に酔ってパーティーで見知らぬ男に口説かれる場面なんて息をするのを忘れるほど官能的。と同時に恋人同士で観たらこれはやばいですよ。お互いに不信感の塊になりそう。愛し合っている夫婦なのだけれど妻が夫に抱かれているときに他の男を想像していたことがあるとドラッグの勢いで告白してしまうのよ。そのことが頭から離れない夫は夜のニューヨークを徘徊するうちにやばいパーティーに紛れ込んでしまうというストーリーらしきものはあるけれど、キューブリックの完ぺきな映像と本当の夫婦によって演じられる映画の中での夫婦の愛憎劇という倒錯した世界の場面場面を楽しむという見方がいいかも。スタジオに作られたニューヨークの街(!!)、パーティー会場、その他全て美術が素晴らしすぎます。観終った直後よりも後になって傑作かもと思える映画。そしてラストのニコール・キッドマンのオチの言葉に大爆笑。恋愛に関してのあまりの単純なその答えを言わすためにこれだけの大掛かりな映画を作ったキューブリックってすごい!というよりおちゃめさを感じてしまいました。ひょっとしたら天国で大笑いをしているかも。




プリンス・オブ・エジプト(98年米)

監:ブレンダ・チャップマン/スティーブ・ヒックナー/
サイモン・ウェルズ

これはアニメなんて枠を簡単に超えてしまった素晴らしい大スペクタル映画。赤ん坊が川に流され、王妃に拾われるまでの冒頭の10分くらいの歌の使われ方、エジプトの風景の緻密さでこれからの期待感にウルウルしてしまいました。それに続く二台の馬車での競争もその疾走感、アングルの巧みさに感動。平面のアニメと3DCGの見事なまでの一体感、色彩の素晴らしさ、どの場面を切り取っても一枚のイラストとして成立してしまうかと思えるほどすごいんですよ。ストーリーもエジプトの王子ラメセスと弟のモーセの兄弟愛、葛藤、苦悩が実写以上に描かれていて感動的。印象的だったのはため息の使い方のうまさ。喜びの、苦悩の、憎しみの、愛のため息がアニメの豊かな表情と相まって言葉に出すよりも雄弁に心を語っていました。もちろん紅海が割れるシーンなんかその迫力、幻想的な美しさに圧倒されっぱなし。そしてディズニーアニメと違って美男美女が一人も出てこないし、かわいいキャラクターもいないのが新鮮。うまく伝えられないけどお時間のある人はぜひ劇場で観ることをお勧め。だって何万人もの大群衆が全部動いているのなんてビデオじゃ確認できないですよ〜。



オープン・ユア・アイズ(97年スペイン)

監・脚:アレハンドロ・アメナーバル
出:エドゥアルド・ノリエガ/ペネロペ・クルス

超リッチなプレイボーイ、セサルは同じ女性とは二度寝ないというとんでもないヤツなの。でもしつこい女性ヌーリアにつきまとわれて揚げ句の果てには無理心中させられてしまう。で、奇跡的に彼だけ助かったけど顔がグチャグチャになってしまうのよ。新しい人生を始めようとするセサルの前に死んだはずのヌーリアが現れたことから悪夢と現実の境目があいまいになっていく。というより悪夢が現実を侵食して行き、観客もラストまでなにがなんだか分からなく主人公と一緒に不安な気持ちになっていくのですよ。夢は覚めるまで夢とは分からないってことは、それが怖い夢の時は最悪になるわけで、ひょっとしたら今、この現実ってのは夢の中かも知れないんですよね、と考えるとまことに恐ろしいという、堂々めぐりのメビウスの輪状態の思考に陥ってしまうわけであります。そしてラストはあまりにも衝撃的、と同時に哀しいのよ。でもSFに慣れていない人には分かりにくかったらしく、彼女の質問攻めにあっている男が何組もいたのはおかしかったです。




ウォーターボーイ(98年米)

監:フランク・コラチ
脚・出:アダム・サンドラー
脚:ティム・ハーリヒ
出:キャシー・ベイツ

アダム・サンドラーといえば「ウェディング・シンガー」の二枚目半の彼しか知らなかったけれど、この「ウォーターボーイ」はオバカそのもの。本来はこれが彼の芸風らしいけど、その落差にちょっとびっくり。31歳の完ぺきマザコンでおまけにオツムもちょっと頼りない彼はフットボールチームの万年給水係なのね。でもひょんなことからフットボールの才能が認められて万年最下位のチームを連勝につぐ連勝に導き、恋まで手にしてしまうという熱血おバカ爆笑破廉恥コメディーなのです。彼の母親がなんとキャシー・ベイツで息子のことを心配するあまりに周りがなんにも見えなくなってしまっている様子をド迫力で演じていて笑わせてくれます。31歳にしてファーストキス、そして初めておっぱいを見てうろたえるところなんて爆笑しながらも、まるで自分を見ているようで恥ずかしくなったりして(?)。




=僕のお気に入りの映画(^0^)
Next page 1999 contents