NO.19

マイ・ホーム・コマンドー(米91年)

監:バート・ケネディ 出:ハルク・ホーガン/クリストファー・ロイド

プロレス界では誰もが知っているハルク・ホーガン演じる宇宙の勇者が休暇の為地球へ来たことから巻起こる騒動を描く快調ドタバタコメディー。お決まりのカルチャーギャップギャグにおまぬけの悪役がからんで筋肉が躍動すれば大笑いするしかないぞ。日比谷で見たんだけどなんとクリストファー・ロイドも見に来ていました(あまりにガラガラでかわいそうになってしまった)。


J.F.K.(米91年)

監:オリバー・ストーン 出:ケヴィン・コスナー/ジョー・ペシ/ゲイリー・オールドマン

ラストの法廷の場面は謎解きの面白さもあって実にスリリングだけどそこへ行くまでがやけに長く感じられてしまう。セリフがやたらと多いので字幕を追っていると画面が見られないという情けないことになってしまった。沢山の登場人物の扱いと虚実入り交じったフィルムの編集は見事!としか言いようがない。それにしてもセルロイドがはまっているような安っぽい眼鏡をかけているとケヴィン・コスナー検事は眼を悪くするんじゃないかと余計な心配をしてしまった。しかし果たしてこれは映画と呼んでいいのだろうか。監督の主義主張を叫んでいるだけのような気もしますが。


裸の銃を持つ男PART2 1/2(米91年)

監:デビット・ザッカー 出:レスリー・ニールセン/プリシラ・プレスリー/ジョージ・ケネディ

前作はお下品すぎてあまり好きじゃなかったけれどこれは爆笑大巨編で満足できます。レスリー・ニールセンが大ボケをかましている後ろでも違うギャグが進行していて画面から眼が放せません。ブッシュ大統領の人気が落ち目の為かぶたれても蹴飛ばされても笑って耐えている大統領婦人がけなげで泣けるほどおかしい。エンドタイトルにも笑いが隠されているので最後まで見ること。


ヘンリー(米86年)

監:ジョン・マクノートン 出:マイケル・ルーカー/トム・トールズ/トレーシー・アーノルド

傑作と言って人に薦めていいのだろうか。不愉快に感じる人も多いんじゃないかな。300人以上を殺したという実在の殺人者ヘンリーの数週間を再現したもの、と言っても大部分はフィクションですが。金、強姦などが目的ではなく日常のありふれた出来事のように殺人を重ねていくヘンリーに感情移入していく自分がザワザワと怖くなってくる。見終わったあといつまでたっても思いだす度に胸が締め付けられるような不安を感じてしまう。怖いよ〜。


(リバイバル・仏60年)

監:ジャック・ベッケル 出:ミシェル・コンスタンタン/ジャン・ケロディ

ジャック・ベッケルの最高傑作と言われている30年前に作られた脱獄物語です。ただひたすら穴を掘っているだけなのに面白いんですね〜、これが。見張りに使われる割れた小さな鏡から部分的に見える傾いた刑務所内部、薄暗く狭い地下道、音楽もなく極端に少ない会話などが見事に緊迫感を持続させる。長期服役者という4人の極悪人全員が顔も性格もおっとりしていて善人にしか見えないのがちょっと残念です。ラストの重要なきめの一言の字幕はちょっと違うんじゃないかな〜?とは思うんだが英語ができない自分が悲しい。


ポンヌフの恋人(仏91年)

監:レオス・カラックス 出:ジュリエット・ビノシュ/ドニ・ラヴァン

映像がきれいで音楽もいいのだがそこだけ切り取ってMTVとかCMで充分な気がするし、ホームレス同士の至上の愛という触れ込みだけど、この女性にとっては打算的な恋という気がしてスッキリしなかったのは私がひねくれているせいか。中断に継ぐ中断で制作に3年かかったとかポンヌフ橋・パリの大オープンセットが豪華という裏話ばかりがめだってしまう映画って悲しい。


夢の涯てまでも(日・米・独・仏・豪91年)

監:ヴィム・ヴェンダース 出:ウィリアム・ハート/ソルベイグ・ドマルタン/ジャンヌ・モロー

1年後に6時間全長版が公開されるという恐ろしい噂を聞いたときにむしろ50分位の短縮版を作ったほうがいいのではないかと思ってしまった。近未来を暗示する小道具がちゃちくて悲しいし、こじつけの数ヵ国の逃亡劇の中、日本のカプセルホテルでのおちゃらけシーンにはあまりのひどさに腹さえ立ってしまった。夢を再生したという設定の映像が陳腐(技術的には凄いらしい)でそれを延々と見せられるのは苦痛でさえあった。


欲望の翼(香港90年)

監:ウォン・カーウァイ 出:レスリー・チョン/カリーナ・ラウ/マギー・チョン/ジャッキー・チョン

20代後半の青春末期の恋愛群像劇です。同じ場面同じ会話が延々と続きながらも時間の経過と男と女の心の移り変わりを観客に想像させ納得させてしまう出だしがとっても良い。唐突なラストに?印が点滅してしまったが第2部がこれから撮影と聞いて納得、早く見たい。


ありふれた愛に関する調査(日92年)

監:榎戸耕史 出:奥田瑛二/池田昌子/世良公則/津川雅彦

好い加減で日和見的な“探偵”と呼ばれるだけで名前の定かでない男がつまらない事件に巻き込まれてあっちへフラフラこっちでウロウロするというのを奥田瑛二がかっこ悪く演じていてぴったりという感じで面白い。池田昌子の昼はお天気お姉さん夜は“私を野獣にして”の超淫乱度に感じてしまいますね。世良正則もかっこいい。


あふれる熱い涙(日92年)

監:田代廣孝 出:ルビー・モレノ/鈴木正幸/戸川純

フィリピンから農家への契約花嫁の問題を扱った問題作でこれを中心にしていれば傑作になったかも知れないのに佐野と戸川のあまりにもフィクションの恋愛悲劇が中心になってしまったのはルビーの夫役の鈴木の無口で何を考えているのか良く解からない日本人という演技が最高だっただけに残念です。


フォー・ザ・ボーイズ(米91年)

監:マーク・ライデル 出:ベッド・ミドラー/ジェームズ・カーン

“ローズ”が頭から離れない私はベッド・ミドラーが舞台で思いっきり歌うという設定だけで満足してしまう。それだけに全盛期の頃を中心に構成して欲しかったという不満を持ってしまった。ベッド・ミドラーの老けメイクはいくら何でもやり過ぎだ。200歳の吸血鬼かと思ったぞ。モデルがいると思ったのに全くのフィクションとは驚きだ。


嵐の中で輝いて(米91年)

監:デビット・セルツアー 出:マイケル・ダグラス/メラニー・グリフィス

それに比べるとメラニー・グリフィスの老けメイクは自然であまり違和感がなくていいですね。TVの取材で第2次世界大戦時の経験を話すのだが、ま〜凄い、秘書だった女がドイツ語ができるということでなんとスパイとしてドイツで活躍してしまうという波乱万丈+大恋愛ドラマの大判振る舞い、の割りには盛り上がりにちょっと欠けるけど、ま〜面白いからいいか。


月の子ども(スペイン89年)

監:アウグスティン・ビラロンガ 出:マリベル・マルタン/リサ・ジェラール

流石スペイン、これがハリウッド産だったら派手な見せ場がぞろぞろ出てきそうなのに実に地味なつくりに徹しています。超能力を持った少年達を強制的に集めて何やら実験をしている施設を抜け出して神に使える月の子供になるためアフリカへ旅をする一人の少年の夢と月への憧れが心に染みてきます。


スキャナーズ3(米91年)

監:クリスチャン・デュゲイ 出:スティーブ・パリッシュ/リリアナ・コモロウスカ/バレリー・バロア

頭部爆発の噂のPART1もひっそり公開のPART2も見ていない私でもしっかり楽しめた。弟はタイで修業を積んだまじめなスキャナー姉は薬で気がふれた世界制覇をもくろむスキャナー、この二人が超能力を駆使して大バトルを繰り広げるのだよ。TV局までも乗っ取って大暴れする姉さんの迫力にはびびっちゃいますよ。


フィッシャーキング(米91年)

監:テリー・ギリアム 出:ジェフ・ブリッジス/ロビン・ウィリアムズ/アマンダ・プラマー

ジェフ・ブリッジスとロビン・ウィリアムスの二人がいいのはもちろんだけどそれにからむ対称的な性格の女性二人が抜群に良い、のだがイマイチ面白くないのはなぜ?お伽話風の展開と4人の出会いと別れになんとなく違和感を感じてしまうし、幻想場面もわざとらしい気がしてしまう。


フリー・ジャック(米92年)

監:ジョフ・マーフィー 出:エミリオ・エステベス/ミック・ジャガー/アンソニー・ホプキンス

久々の大エンターテイメントSFの登場だ。ミック・ジャガーがドアップで迫ります。あの唇を見ているだけであなたは大満足できるはず。レース中の事故からタイムトラベルしたのは18年後の世界。迫り来る敵の手から逃れて年上になってしまった恋人の愛を取り戻せるか!SFXが中心になり過ぎてドラマ部分で興奮できないのがちょっと残念。


ゆりかごを揺らす手(米92年)

監:カーティス・ハンソン 出:アナベラ・シオラ/レベッカ・デモーネイ/マット・マッコイ

やっぱり女は怖いですね。幸福な一般の家庭に入り込んでじわじわネチネチと復讐していく手段が実にせこいけどあまりのしつこさに笑っちゃう。知恵遅れぎみの黒人の使用人をうまく使って復讐劇にちょっと味付けしてあるのが利いている。




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