NO.33

アビス完全版(89/93年米)

監:ジェームス・キャメロン 出:エド・ハリス/メアリー・エリザベス・マストラントニオ/マイケル・ビーン

傑作!映画を観て号泣してしまいそうになるなんてのは滅多にあるもんじゃない。ところがアビス完全版はラスト近くまさにその状態。夫婦愛に泣いてエイリアンの想いに感動して、それだけじゃないぞ。あまりに凄い恐怖が去った後の涙なんて実生活じゃまず経験できないけど、窒息しそうな恐怖の後、スクリーンの中の人達と一緒に安堵の涙が自然と出てきてしまうのだ。89年の公開当時にはカットされていた30分の復活がこれほど深みと驚嘆とを与えてくれるとは思いもしなかった。そのときの感想は中途半端に“善意のかたまりのエイリアン”なんて出さないで海洋アクションものとしてまとめたほうがよかったというものだったけど完全版ではエイリアンの真意(!)が明らかになるのだ。間もなくビデオで出るだろうけど巨大津波(最重要シーンなのに89年版ではカットされていた!)の恐怖は大画面じゃなきゃ伝わらないだろうな〜。でも絶対に観てね。それも部屋を真っ暗にしてなるべく前でね。


から騒ぎ(93年米)

監・出:ケネス・ブラナー 出:ロバート・ショーン・レナード/エマ・トンプソン/デンゼル・ワシントン

シェークスピア劇の映画化でセリフまわしが多少くさいのは仕方がないのかな。けど二組の男女の恋愛模様が周囲を巻き込んで賑やかに進行していく様は見ていて気持ちがよい。やりすぎ一歩手前のマイケル・キートンが笑える。キアヌ・リーブスって真面目な役ってなにをやっても変。彼はビルとテッドシリーズのアホな高校生役が一番好き。


パーフェクトワールド(93年米)

監・出:クリント・イーストウッド 出:ケヴィン・コスナー/ローラ・ダーン

イーストウッドとコスナーの共演に加え名子役の登場です。脱獄囚と少年の心が通いあう過程が丁寧に描かれていてラストの盛り上がりは思わず泣けてしまう。


エイジ・オブ・イノセンス(93年米)

監:マーチン・スコセッシ 出:ダニエル・デイ・ルイス/ミシェル・ファイファー/ウィノナ・ライダー

120年くらい前のニューヨークの上流社会の無意味さと恋模様は興味深いしミシェル・ファイファーの濡れたまなざしにはクラクラしちゃったけどナレーションの洪水と絵画・美術・豪華な食器類を執拗なまでに追うカメラにはちょっとうんざり。


クリフハンガー(93年米)

監:レニー・ハーリン 出:シルベスタ・スタローン/ジャニン・ターナー/ジョン・リスゴー

予告編は目も眩みそうな高度感と恐怖感を目一杯味わせてくれたけど、本編ではそれを倍増させてくれるはずのストーリーが全くないためワクワク感とはほど遠いものとなってしまった。唯一面白いのがスタローンの顔だけというのじゃお金を掛けて危険なロケをした意味がない。


春にしてきみを想う(92年アイスランド・独・ノルウェー)

監:フリドリック・トール・フリドリクソン 出:ギスリ・ハルドルソン/シグリドゥル・ハーガリン

家族から疎んじられて老人ホームに入れられた主人公がそこで幼なじみの女性と出会い、彼女の故郷で死にたいという願いをかなえるため二人でホームを脱走する。足元はおぼつかないけど二人で手をつなぎながら淡々と道を歩くシーンがとっても素敵です。こういう映画を見ると間近に迫った自分の老いというものを深く考えさせられてしまう。


尼僧の恋(93年伊)

監:フランコ・ゼッフィレッリ 出:アンジェラ・ベティス/ジョナサン・シャーク

1854年シチリアの尼僧マリアのあまりに禁欲的な恋の行方を描いたものでヒロインの美しさ華麗さにうっとりはするけどあまりに自分の現実と離れ過ぎているためイマイチ画面にのめり込めないのが残念です。


エル・マリアッチ(92年米)

監:ロバート・ロドリゲス 出:カルロス・ガラルド/コンスエロ・ゴメス

クレジットはハリウッドだけどおそらくメキシコの限りなくアマチュアに近い人が知人を集めて作ってそのあまりの面白さにハリウッドが買い上げたんじゃないかな。思いっきり低予算だけどギターを抱いた流しの歌手が殺人者に間違われたことから起こる騒動記をアクションとすっとぼけたユーモアでラストまで快調に走ります。


ポケットいっぱいの涙(93年米)

監:アレン&アルバート・ヒューズ 出:タイリン・ターナー/ジェイダ・ピンケット

旅行前の人に見せたら怖くて行けなくなってしまうんではないかと思えるくらい暴力的な面でのアメリカが超リアルに描かれている。ラストまでも救いがないんだもん。


張り込みプラス(93年米)

監: 出:リチャード・ドレイファス/エミリオ・エステベス

ムチャクチャ面白かった前作が6年位前で再見したいと思っていたのだが果たせず残念と思っていたところへ2の登場。ドレイファス&エステベスの凸凹コンビにトンチンカンな女性検事を加えてのマヌケな張り込みは今回もおおいに笑わせてくれます。


ピアノレッスン(93年米)

監:ジェーン・カンピオン 出:ホリー・ハンター/ハーヴェイ・カイテル/サム・ニール

静かすぎて退屈するかと思っていたら波乱万丈の大恋愛映画(とびきりの三角関係)だったのでびっくり。“感情をピアノで表現してしまう6才の頃から自らの意志で言葉を発しなくなった女性”を演じるホリー・ハンターを見ているだけで満足してしまえるのに子供役のアンナ・パキンまでが凄い迫力でもう大満足。二人の男との愛の行方も興味津々でラスト近くの緊張感には息もできないほど。唯一許せなかったのはハーヴェイ・カイテルのぶよぶよのお腹。


デモリションマン(93年米)

監: 出:シルベスタ・スタローン/ジョン・スナイプス

この作品でスタローンがアクションに本格復帰!、と評判が高い割にはワクワクしない。銃をはでに打ってるだけでは今の観客は満足できないんじゃないかな。ほとんど漫画感覚の、肌を接しては行けない(もちろんSEXはご法度)汚い言葉を使うと即罰金とかの近未来の設定はバカバカしくて笑えるけどね。




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